大財閥の長子だが後妻とその座を追われた錆兎のもとに、後妻の実兄の副社長から見合いの話が持ち込まれた。
持ってこられた見合い相手の釣書から副社長の目的を察した錆兎は、一番後腐れがないように思われる若い少年を選ぶ。
政略結婚の相手が来るはずの日…帰宅した自宅に居たのはなんだか幼げな子どもだった。
自宅に居た幼く見える少年が実は政略結婚の相手だと知って驚く錆兎。
元々は何も期待していなかった政略結婚だったが実際会ってみると相手が意外に可愛らしい子どもで、楽しくなる錆兎。
食事を終えて風呂も入らせてやって、詳しい話はまた明日。とりあえず子どもは寝ろと指示した後に自分も風呂に入って自室に戻った錆兎は、そこにちょこんと正座する少年に驚くことになる。
学生時代からの親友達と義について語る錆。
義勇の幼少期の実家での出来事。
末の兄がふざけてワンピースを着せた義勇を目にして、それぞれおかしくなる父母。
収拾がつかない両親に長兄が自分の住むマンションに弟3人を避難させ、そこで彼だけが知っていた両親それぞれの事情を話す。
父親と正妻から別の方向性ではあるが実害を被るので長兄に言われて決死の逃避行を続けるも、逃げても逃げても実家に連れ戻される義勇。
逃がし続けた結果、父親から実家の出入りを禁止された長兄は自分の母親である正妻の説得を試みる。
長兄の交渉で味方になってくれた正妻。
実父にとって重要な取引先の娘の彼女の傍なら安全かと思われたが、それでも二人して一服盛られて誘拐され、もういよいよ自宅はダメだということで一時的に正妻の実家に身を寄せている間に長兄が義勇の避難先として見つけてきたのは、大財閥の長子との同性婚だった。
1年ほどの同居生活ですっかり義勇を可愛がるようになっていた正妻は長兄が持ってきた政略結婚に反対するが、義勇自身が嫌がることもなかったため、長兄に説得されてその話が本決まりになる。
顔も見ることなく籍だけ入れたあと、義勇は伴侶の住むマンションへと向かう。
仕事から帰ってきた伴侶と初めて会った義勇は、長兄の話通りすべてが完璧な彼に驚いた。
夜…夫婦なのだから当然夫婦生活も頑張らねばと思っている義勇と家族のように過ごせばいいと思っている錆兎の意識の差を話し合う二人。
良い嫁になろうと明後日の方向に努力する義勇に振り回される錆兎。
一生懸命良い嫁になろうとして空回る義勇だが、錆兎を必要としていて嫌われまいと努力するその姿に、心癒される錆兎。
どうも錆兎が優しくするのは政略的な理由だと思っていそうな義勇に悩んだ錆兎は、普通のカップルのようにまずデートをするところから始めようと思い立つ。
錆兎を怒らせたと思っていたのにデートに誘ってもらえて喜ぶ義勇。
初デートというだけではなく、ショッピングも映画も初めてだらけですべてが物珍しくも楽しい時間を過ごしていた義勇だが、錆兎がポップコーンや飲み物を買いに行ってくれている間、急に眠気に襲われる。
嫁との初デート。着せたい服をあらかじめ取り寄せ、デートコースを考えて、予約するものは予約して…と錆兎も浮かれている。
…が、映画を見ている間にと飲み物とポップコーンを買いに行っている間、待たせていた嫁が忽然と姿を消して焦る錆兎。
誘拐された義勇が目覚めて恐る恐る目を開けると、そこには心配そうな顔をした錆兎がいた。
誘拐されかけた義勇を守るため、この縁談を持ってきた副社長を始めとして、この話を進めた義勇の長兄、そして友人の宇髄に協力を求めることにする錆兎。
誘拐だと思っていたのだが依頼主が義勇の実父となると、あるいはただ可愛い息子が同性との政略結婚で連れて行かれたのを知って取り戻したいだけなのかもしれない。
もしそういうことで義勇が帰りたいと思っていたら帰してやるべきところだが…と、義勇を手放したくない自分の気持ちと良識との間でゆれる錆兎。
義勇の父が何を思って嫁ぎ先から義勇を誘拐しようとしたのかなど冨岡家の事情を知るため、錆兎はこの見合い話を持ってきた義勇の長兄に連絡を取ることにする。
冨岡の長兄に会って話をして、義勇と異母兄達や義母が意外に良好な関係だったことを知って、錆兎は義勇に家族について話を聞くことにした。
義勇の口から特に隠すこともなく語られる実家の家族について。
実家の話をしたことで、自らの父の異常さが面倒くさくて申し訳ないと落ち込むお嫁様を元気づけるため、錆兎は別荘に旅行に行く計画を建てる。
まだ中性的な容姿の今でしかできないことを楽しもうと決めた二人は、別荘で新婚夫婦ごっこをすることに。
錆兎が本気で気合を入れてリフォームした別荘の可愛らしさにおおはしゃぎの義勇
新婚ごっこの始まりとして結婚式ごっこをすべく錆兎が用意したウェディングドレスを着る義勇
結婚式ごっこをするサンルームで何故か理性を失う義勇とそれに釣られる錆兎。
何故理性を失ってしまったのか…考えてもわからない。
おそらく義勇が先におかしくなったのでアレルギーか何かなのか…理由を調べなくてはと思う錆兎。
義勇がサンルームでおかしくなった件について錆兎は義勇の長兄の慎一に連絡を入れる。
思いがけず体を重ねてしまったことで妙にお互いを意識してしまいきまずさにぎこちない態度になる二人。
別荘で初めて友人二人と義勇を引き合わせる錆兎。
結婚式ごっこ前後の義勇視点。
初めて錆兎の親友たちに会った義勇の視点。
楽しいバカンスの終わりを惜しむ義勇。
バカンスから戻ってからどこか体調不良を感じる義勇。
錆兎が仕事の間、体調の悪い義勇を心配して親友二人を呼んでくれる。
体調不良の原因は何故かありえない懐妊のためだったことに動揺する義勇。
同性なのでありえないはずなのに、何故か義勇が妊娠したことを告げられて驚く錆兎。
子が出来ないからと選ばれた同性の伴侶のはずだったので、子が出来て動揺する義勇だが、錆兎にそれは副社長の意図であって自分は子が出来ようと出来まいと義勇を選んだのだからと伝えられて安堵する。
義勇に子が出来たかもしれない…ということについて、そんなことがありうるのか冨岡家の長兄慎一に連絡を取る錆兎だが、向こうは向こうでどうやらそのことで報告をしようとしていたところだったようだ。
何故こんなことが起こったのか慎一に確認後、子どもを産ませる方向で彼と相談する錆兎。
慎一の手配した医師の見立てで懐妊確定。
赤ん坊用品を購入したり新居を探したりと忙しくも楽しい日々を送っていたが、そんな錆兎に見知らぬアドレスから連絡が来る。差出人は冨岡拓郎…義勇の父だ。
一度会いたいという申し出を受けて錆兎は拓郎と対峙する。
義勇の父親と決裂し、子ができないようにとこの縁談を持ってきた副社長にも知られないようにしなければならない。
そんな八方ふさがりの状況で宇髄に助力を求めようと思った錆兎だが、宇髄もトラブルの真っ最中だった。
宇髄の方のトラブルは、宇髄の父が急死したため急遽宇髄が社長に就任することになったことだった。
まだ慣れぬ社長業に四苦八苦する旧友を手伝うためということで、副社長に疑われることなく円満退社できることになった錆兎だが、退職の話し合いのあと外に出た時に見知らぬ男に刺されかける。
会社に避難してきた錆兎を見て、いきなり錆兎を斬りつけようとした人物を可愛い後輩たちに調べさせる実弥。
実弥の”可愛い後輩たち”の”特別車”で自宅マンションまで送ってもらった錆兎は、情報を共有すべく義勇の長兄の慎一に連絡をする。
身重の義勇に心配をかけないようこっそり慎一に電話する錆兎だが、自分に隠れて誰かに電話している錆兎を誤解して泣く義勇。
錆兎に斬りつけたのは義勇の父親の秘書が雇った男だった。
それを実弥の可愛い後輩たちが探し当てたことで義勇の実家の実権が見事父親から長兄へ。
なんとか冨岡家のお家騒動も収束の兆しが見えてホッとしたところに、いきなり副社長から隠し事をしていないかという探りの電話が来て焦る錆兎。
炭治郎が家出したことを副社長から聞いた錆兎はまず本人から事情を聞こうと炭治郎に電話してみることにした。
あまりに伯父がひどいことばかりしているので兄には頼れない…炭治郎がそう思い込んでいたことを電話で話して知った錆兎はまずはその誤解を解くところから始めた。
恋人とパン屋をやりたい!…弟の家出の理由を知って頭を抱える錆兎。
衝動的に家出した炭治郎に逃げ切れるものではないからと、自分が譲れる部分と譲れない部分を整理した上で副社長と交渉するよう勧める錆兎。
炭治郎の家出の理由の一部を副社長に説明して話し合いをさせる手筈を整えたあと、電話を切った錆兎が実家から逃げる大変さについてつぶやくと、義勇は同じく実家から逃げることになった自分についても大変だったかと聞く。
自分の血筋である炭治郎を社長にすることに固執していた副社長なので、炭治郎の跡を継ぐ炭治郎の子を作らせることにも固執しているだろうと、彼の恋人が同性なだけに色々悩む錆兎。
身重の義勇は気になるものの、その義勇に『弟を見捨てる錆兎は錆兎じゃなく錆兎の偽者だ』と送り出されて、自分なりに色々考えたらしい弟に付き添って副社長との会談についていく錆兎。
今回の炭治郎の反抗で、「だから錆兎に継がせれば良かったんだ!」と今更ながらに副社長と廊下で言い争いながら近づいてくる父親の言葉にムッとした錆兎は父親と副社長をその座から引きずり落とす決意を固める。
話し合いが始まってまず副社長が錆兎の幸せな結婚生活に言及する。
それは世間話の一環かと思っていたが、実は炭治郎の結婚話を進めるためだった。
炭治郎の婚姻は避けようがないものとして、それなら少しでも早く速やかに終わらせることができるようにと副社長と交渉する錆兎。
炭治郎が実家に帰ったあとの善逸の話。
炭治郎がいなくなって一人傷心中の善逸の自宅前に高級車がとまった。
高級車に乗っていたのは炭治郎に頼まれて善逸を迎えに来た炭治郎の異母兄だった。
炭治郎の兄に連れられて彼の豪邸に住むことになった善逸
宇髄家と善逸を加えて大所帯になって役割分担もなんとなく決まり、平和な鱗滝家。
表面上は家族と平和に暮らしながら裏で副社長を追い落とすべく画策する錆兎の元に、炭治郎から思いがけない電話がかかってきた。
嫁に好きな相手が出来たので、元々自分の方が彼女を利用していたわけだし彼女がしばらく生活に困らないようにいくばくか渡して離婚してやりたいので金を貸してほしい。
炭治郎からそう電話がかかってきて了承する錆兎だが、それを聞いた義勇が怒って炭治郎の嫁が以前善逸に炭治郎と縁を切れと嫌がらせの電話をかけてきていたことを暴露する。
嫁の浮気に気づいた時の炭治郎。
嫁の浮気でも円満離婚するつもりだったが嫁が善逸に嫌がらせをしていたことを知って報復方向に舵を切る炭治郎とそれに協力する気満々な錆兎と宇髄
嫁への報復計画は兄が練ってくれて、それに従って炭治郎は嫁に離婚を切り出した。
無事炭治郎の離婚が成立。
元嫁は善逸にしたことを秘かに知って激怒している炭治郎の気持ちに寄り添って錆兎達がたてた計略により、知らぬ間に多額の負債を負うことになる条件で世に放り出される。
金銭的な報復が効いてきた頃、炭治郎の元嫁にもう一つの報復が降りかかる。
今回の離婚に際して飽くまで炭治郎が欠片も悪者にならないように配慮した報復計画を建ててくれた兄錆兎を見て、炭治郎は先を見通した計画を建てることができないし、経営者には向いていないと再認識。
そんなに会社に執着しているならいっそのこと伯父が社長職を継げばいいのでは?と思い立つ。
会社を継ぎたければ自分で継げばいい…と副社長に交渉しに行ったのだが、そこで副社長から彼の本心を聞かされた。
炭治郎も錆兎も継がないとなったら誰が会社を継ぐのか?という話から、炭治郎の息子が実は血のつながりがないことが副社長にバレていて、親子関係を解消する手続きを進める準備をされていることを知る。
疲れて帰ってきた自分を癒してくれる義勇に、家族のすばらしさを実感する錆兎。
血のつながりのない炭治郎の息子と距離を置かせたい副社長と他にかかる迷惑を考えたら従うしかないと考える炭治郎だが、引き取って育ててやりたい善逸。
子ども達を連れて初めて家族で里帰りをする義勇
義勇の義母と初めて会う錆兎。
義母が構いたがるがおじたんにべったりの娘。
それを見た錆兎が取った行動は…
義母と義勇と桜が着替えに行っている間、情報交換と報告会をする慎一と錆兎。
会社や錆義のその後…
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