kmt 人生やり直しバトル
無惨戦で気を失っていた時には亡くした家族が居て、母と一緒に地獄に行こうとしたら、父親に追い返された。
ここで時代と場所は少し変わって、もう一人の巻き戻り。 彼は今、たった一人で死の床に居た。 そう、たった一人で。
──錆兎、これどうすればいい? ──錆兎、このあと稽古つけてもらっていいか? ──錆兎っ!ちょっとっ!! ──錆兎~っ!!!
──真菰ちゃんてさ…錆兎さんの恋人…とかではないん? 一応人目が届かなくなることだし、女子は女子同士で行動したほうがいいだろうということで、昼間に薬草や山菜をとるために女子組を先導する真菰。 森で罠にかかった獣で肉を補充したり、川で罠にかかった魚を補充したりする男子組と分かれて少...
結局物理的に聞こえていなかったのが一人に、怖くて自主的に避けていたのが二人。 1人の方は鬼に追われているのをみつけて救出。 鬼の罠かもと思って居た二人に関しては、他の候補者が全員揃って行動しているのを見て、安堵しつつ合流した。
こうして錆兎の声に集まってきた候補者達の救出の第一弾はひとまず終わった。 声をかけたのが早かったのもあって、集まった少年少女は全部で14人。 きつねっこ達を合わせても17人で、あと3人ほどがどこかをさすらっている計算になる。
そうして真菰と二人、辿り着いた先ではすでに戦闘が始まっていた。 5体ほどの鬼に囲まれている錆兎とその後方に義勇。 そしてさらに後方には逃げて来たのであろう候補者の少年少女。
ひぃぃぃ~~!!!! 鳥居をくぐって皆隠れる場所を探してバラバラの方向へ散っていく。 候補者の一人である村田もどこかないかとそろりそろりと足音を忍ばせて草むらに隠れながら進んだわけだが、そこで前方の草むらがガサリと動いた。
そうしてとうとうその日が来た。 真菰は錆兎と義勇を引き連れて、藤襲山へと足を踏み入れた。
【鱗滝さんに幸せな人生を!】 計画の最初の一歩は、前世での悪夢の一歩だった最終選別からだ。 これを突破しなければ何も始まらない。 というか、突破するだけでなく、最初の一歩を完璧に輝かしくこなすことで、鱗滝さんの名声を不動のものにしなければならない!!