The escape from the crazy love_7_6

エピローグ 「…んだよ…本当に面倒くせえ兄弟仲だな……」 パタンとドアが閉まった瞬間、プロイセンがハ~っとため息をついてしゃがみこんだ。 「可愛いなら可愛いって素直に言やあいいのによ。俺様見習えよ、俺様を」 というプロイセンに、ドイツが苦笑する。 ...

The escape from the crazy love_7_5

はた迷惑な兄弟愛 「黒幕はお兄さんじゃないからね」 イギリスがダイニングに消えて、さあ本題にと言う雰囲気が出来た瞬間のフランシスの第一声がそれだった。

The escape from the crazy love_7_4

アメリカと分かれて自宅に戻ってきてからスペインがまず連絡を取ったのはフランスだ。 いわく 『いまな、イギリス、俺の家におんねん。 会いたいんやったら上等のワイン一本でも抱えて来ぃ?』 もちろんその連絡を受けてフランスは即帰宅。 自分のワインセラー...

The escape from the crazy love_7_3

趣味と実益と嫌がらせと作戦 「アーティ、こっちおいでや。」 ハグハグと両手を広げて呼べば ――仕方ねえな。どうしてもって言うなら… と、口では素直でない事を言いつつ、それでも素直に寄ってきて腕の中に収まってくれる。

The escape from the crazy love_7_2

赤い策略 とにかく…青少年としての思春期とマザコンとがごっちゃになったアメリカは、どうやら言われなければ好き勝手やるが、怒られたらやめるという、本当に子どものような行動性の奴らしい。 とすると、いくらでも抑えようがあるから放置でオッケイとして……

The escape from the crazy love_7_1

若者の主張 「なあ…アメリカ、これ見たって?」 と、手渡されたのは真っ赤なバラの蝋封がされた黒地の封筒。 薄暗い部屋で手渡されたそれは、まさにこのオドロオドロしい空間にピッタリで、アメリカは本気で恐ろしさに泣きたくなった。

The escape from the crazy love_6_5

暗黒の城へようこそ ――な、なんだか気味が悪いんだぞ。これだから欧州は…… イギリスの行方について話したい事がある…そうスペインから連絡を受けて速攻飛行機で乗り付けたのは、スペインのアンダルシア地方郊外にある古城である。

The escape from the crazy love_6_4

帝国様の逆襲 「…これでいいのかよ?」 スペインが自宅に戻った翌日…すっかり馴染んだ兄に釣られるように警戒心を解いたイタリアも一緒にイギリスがスペインの大きなベッドでクルン兄弟と 3 人でシェスタ&日本がそれを鬼の勢いでスケッチ中、 1 日姿を消していたプロイセ...

The escape from the crazy love_6_3

お兄ちゃんスイッチが押されたようです 「うちの身内に随分とふざけた真似してくれんじゃねえか。 急所銃で撃ちぬくのと先端にナイフねじ込むのとどっちにすっかな」 食事が終わり、イギリスからスペインに話したのと全く同じ事情を説明されると、ロマーノはそう言って手の中...

The escape from the crazy love_6_2

餌付けで目覚めるヘタレ兄 決して美味いなどと口に出さない…というか、出す間も惜しんで詰め込んでいると言うのが正しいのだろうか…。 もともと幼さが抜け切れない柔らかそうな淡いバラ色の頬いっぱいに自分が作った料理を詰め込んで、澄んだ大きなクリっと丸い目を輝かせている...

The escape from the crazy love_6_1

帝国様降臨 ――ああ…これは噂の…… スペイン宅に集まって 2 日後、家主が戻ってきた。 しかし戻ってきたのは家主だけではなかったらしい。 まず…どうみてもイギリス当人と…それから家主の中に色々なオーラ。 なんだかキラキラ…いやギラギラしてる? ...

The escape from the crazy love_5_5

覚醒 「アーティ、アーティ!!しっかりしっ!!」 スペインはイギリスを抱えたまま、泣きながら夜の海岸をひた走った。 意識を失ったままクタリとした身体に青い顔。 このまま何かあったら…と思うと、心臓がズキズキと痛んだ。

The escape from the crazy love_5_4

出来心と出来た心 それは追い詰められすぎた挙句の出来心だった。 ――もう一度風邪をひけば帰らずに済むかもしれない……

The escape from the crazy love_5_3

帰宅前 「アーティ、ちゃんと上着着てかなあかんよ。 それから外行く時はちゃんと言うてってや。心配するやん」 柔らかな日差しに誘われて散歩に出たついでに、いつもオレンジを差し入れてくれる隣人の老婦人にお礼の刺繍入りハンカチを届けたまま立ち話に興じるイギリスに、...

The escape from the crazy love_5_2

「お子さん…と言っても幾つくらいの方なんでしょうね? そもそも国ではなくて人間なんでしょうか? そう言えば 1 週間ほど前にメタ…ゴホンゴホン、アメリカさんからイギリスさんの居所を聞かれましたし、イギリスさん絡みの可能性も高い気がしますね」

The escape from the crazy love_5_1

欧州会議 in ドイツ 「ああ?人間のガキだったのかよ」 「…ったりめぇだろうがっ!スペインがいくらアレだって、ネコの事で夜中に電話かけまくったりは……する…かもしれねえが、今回はちげえっ!」 スペインが電話をかけた 5 日後、ドイツ邸にはイタリア兄弟、家主...

The escape from the crazy love_4_4

巻き込まれた人達-プロイセンの場合 『せやから、親分のかわええアーティのために犠牲になったって』 電話に出たらいきなり言われた。 もう何が“ せやから ”なのかわからない。 ちなみに今は夜中の 2 時である…。

The escape from the crazy love_4_3

巻き込まれた人達-ロマーノの場合 「スペイン、このクソヤロー!今何時だと思ってやがんだっ!!」 夜中の 11 時…。 さあ寝ようかと思ってベッドに潜り込んだ瞬間鳴り響いた元宗主国からの電話に、ロマーノは悪態をついた。

The escape from the crazy love_4_2

イギリスをリビングに残してチュロスを皿に移し、チョコレートをマグに注いだところで携帯が振動した。 パカンと開くと発信者はオーストリア。 珍しい人間から来たものだと出てみると 『もしかしてイギリスがそっちにいたりしますか?』 と開口一番に言われて思わず口を...

The escape from the crazy love_4_1

家族生活 年齢的に小さい子というわけではなかったが、まるで小さい子どもを引き取ったようだった。 何がと言えば危なっかしさが…と言うしかない。