人魚島殺人事件 後編_10

その頃の馬鹿っぷる 形の良い唇が少しへの字に曲がっている。 泣きそうな表情で無言でトランクをクローゼットからひきずりだすアーサー。 他人の目がなくなると途端に子供のような表情が出るのが可愛らしいと思う。 思うのだが…

人魚島殺人事件 後編_9

「今度は何だよ?もう事件は片付いたんだろ?」 全員ダイニングに集まり席につくと古手川が不機嫌にテーブルに肘をついてうんざりした顔をする。 それに事件を起こした松坂当人もうんざりしたように同じくテーブルに肘をついた。

人魚島殺人事件 後編_8

迷探偵と相棒の華麗な事件簿 「協力してくれよ?相棒」 一応その後アーサーから連絡をもらったギルベルトが松坂の自白に従って松坂の部屋のクローゼットの中を調べると、斉藤の絞殺死体が発見された。

人魚島殺人事件 後編_7

一方ロヴィーノはそのまま二階への階段を駆け上がり、自室に駆け込むとベッドに身を投げ出した。 正直…衝撃が大きすぎてどう対応していいのかわからない。 自分は好かれる人間じゃないということは、いつも自覚はしてきた事だった。 親も祖父も同級生も…みんな自分より双子の弟が好きだ...

人魚島殺人事件 後編_6

「今回起こった事件は4件。 一件はアーサーに向かってガラスの短剣が落ちてきた事、一件は淡路さん殺害、一件は水野さん殺害。 そして…もう一件は表沙汰にはなっていませんが斉藤さん拉致です。 まず最初に起こったのは斉藤さんの拉致です。

人魚島殺人事件 後編_5

迷探偵最初の推理 「とりあえず…淡路さんの時と違って殺人事件確定なので、警察がくるまで現場維持ということで、みなさん部屋の物に手を触れない様に速やかにダイニングへと移動願います」 ギルベルトが指示をすると、 「なんで…高校生が仕切ってるんだ…」 と古手川が不満げな顔...

人魚島殺人事件 後編_4

「あ…ロヴィーノ君」 一生分くらいの勇気を振り絞って声をかけた水野に、ロヴィーノは若干固い表情で視線を向けた。 緊張しながらそれでも返事をする。

人魚島殺人事件 後編_3

孤独な夢の終わり 「全く!下らない事でせっかくの優雅な読書タイムを台無しにするなんて」 不機嫌な顔の古手川。 淡路の死よりも自分の時間を邪魔された方が重要ならしい。

人魚島殺人事件 後編_2

夢のお化け それを見送って、ギルベルトはロヴィーノを振り返った。 「で?なんだって?」 ギルベルトが聞くとロヴィーノは少し迷い、そして 「夢見てえな話なんだけど……信じてくれるか?」 と少し不安げにギルベルトを見る。

人魚島殺人事件 後編_1

溺死した人魚 「大丈夫かっ?!フラン」 とりあえずギルベルトはすぐ降りてきた。 そして廊下にへたり込んだままのフランシスの腕を取って立ち上がらせる。 「俺は大丈夫…だけど……」 声が震える。 それでもまだ話せるだけマシなのだろうか…。 他の…綾瀬、松坂、ア...

人魚島殺人事件 中編_13

マーメイド殺害 「結局さ、恋愛ってどこまで相手を許容できるかだと思うんだよね」 と、語る高田。

人魚島殺人事件 中編_12

「…アーサーの奴、大丈夫か?」 結局ロヴィーノはギルベルトの部屋にお邪魔している。

人魚島殺人事件 中編_11

「すみません、トーニョは心配性なんです」 アーサーはちょっと苦笑して水野に椅子を勧めた。 アーサー自身はそのままベッドに半身を起こして何故か自分もベッドにペタンと足を伸ばして座ったアントーニョに後ろから抱え込まれている。

人魚島殺人事件 中編_10

「このところ夏休みやって思ってちょっと調子に乗って無理させすぎたんかなぁ…」 珍しくしょんぼりうなだれるアントーニョに、 「おまっ!!そいうの口にだすなっ!!」 と真っ赤になって慌てるアーサー。

人魚島殺人事件 中編_9

「恋人っていうより親子みたいだよね」 食事が終わってアントーニョにデザートを口に運ばれているアーサーに水野がクスリと笑う。

人魚島殺人事件 中編_8

「あーちゃん、確かに野菜もええけど、ちゃんと他にも身になるもの食い?」 「だって…」 ひたすらサラダに手をつけるアーサーにため息のアントーニョ。

人魚島殺人事件 中編_7

今リビングにいない面々に関しては部屋に内線電話で伝えているが、斉藤だけ部屋にもいなくてつかまらない、と、メイドがロヴィーノに耳打ちした。 「どうしようか…」 少し困った顔のロヴィーノにギルベルトが耳打ちする。 「あ、そうだな」 ロヴィーノはギルベルトに答えて、水野に駆け...

人魚島殺人事件 中編_6

見えない悪意 「高田さん…様子変じゃないです?」 リビングで相変わらず居残って綾瀬の指示通りミシンをかけたりボタンを縫い付けたりしていたフランシスは、同じく縫製に余念のない綾瀬に声をかけた。