2019年11月1日金曜日
お兄さんは頭を打ったことにしました
これで自分の役割は終わるのかも知れない … 今日この部屋から帰るのは自分一人かもしれない … そう思うと泣きそうだったが、それでも別宅で悲しそうに泣くイギリスを思い出したら、やっぱり自分が辛い方が良いと、思う。
2019年10月31日木曜日
「ボンソワ、坊ちゃん。 プーちゃんの側の話だけ聞いて決められちゃうのは不公平かなと思って、お兄さんの話も聞いてほしくて呼んでもらったんだよ」
2019年10月30日水曜日
ルビーのように真っ赤な目が怒りに燃えている。 こんな風に激高したプロイセンを目にしたのはどのくらいぶりだろうか … 同じ土俵にあがっては駄目だ … と、そこでさすがに欧州古参の国家であるフランスはまだ自身も怒りで頭に血はのぼっているものの、若干平静を取り戻した。 ...
2019年10月29日火曜日
「で?大事な話って?」 これはもうあちらも回りくどいことは望んでなさそうだし自分も望んでいないので、ちゃっちゃと済ませたほうが良さそうだ。
2019年10月28日月曜日
これで本当にお手上げだ。 あとは残っているメンバーを知りたければドイツに聞くしかないのだが…… フランスが自室で頭を抱えていると、携帯が鳴る。 発信元はプロイセン。
2019年10月27日日曜日
「…ロマって…ロマーノ?」 聞かれてスペインは、あっちゃぁ…という顔をした。
2019年10月26日土曜日
そんな予想のもと、フランスは上機嫌で会議終了時刻の 18 時を指折り数えて待った。 そして 18 時 …… まあ、片付けやなんやですぐには部屋を出られまい。 …5 分後 …… 何か仕事の話で呼び止められているのかも …… 10 分 …20 分 ……30 分 …...
2019年10月25日金曜日
その日はドイツでの 欧州会議の最終日。 フランスはデスクワークは好きではないのだが、この日の会議はとても楽しみにしていた。
2019年10月24日木曜日
イギリスは怖気づいて思わず身をひこうとするが、プロイセンは 「殺してもいいっ!」 と、それを追うように身を乗り出した。
2019年10月23日水曜日
その後、どのくらい泣いていただろうか …… もうこれだけ子供のように泣いたあとだと気恥ずかしくはあるものの、今更それ以上の恥も何もない気がしてきた。
2019年10月22日火曜日
プロイセンの申告通り、 10 分でついた小さな家。 車を駐車場に停めると、運転席から出たプロイセンは当たり前に助手席側に回ってきてドアをあけてくれる。
2019年10月21日月曜日
食事を摂ってくる … と言ったものの、食欲なんてわくわけがない。 むしろ飢えて死にたい気分だ。 おそらくショックで青くなっているであろう顔を誰にも見せたくなくて、とりあえず気持ちを落ち着けようと会議場から徒歩 2 分のホテルの部屋まで戻った。
2019年10月20日日曜日
「えっと…坊ちゃん誰?」 「はあ??」 フランスは頭に包帯をしてベッドの上で半身を起こして雑誌をめくっていた。 そして部屋に入ってきて 「お前、転んで怪我をしたって聞いたんだが … 」 と言葉をかけて、そのあと『ランチの約束どうする?』と続...
2019年10月19日土曜日
今回の主催国はドイツなので、美味しいビールの店にしようか …… そんな事を思いながら会議場へ。
2019年10月18日金曜日
久々の欧州会議。 当たり前だがヨーロッパの国々しか参加しない会議だ。 だからそこには仲良しの日本がいないので、以前はあまり好きではなかった。 栄光なる孤立などと言ってみたところで、国策としては良いと思うが、プライベートではひとりぼっちは寂しい。
2019年10月17日木曜日
ちらりと覗く座席。 いつもの指定席。 イギリスの隣のフランスの席は未だ空席。 今日は一日医務室らしい。
2019年10月16日水曜日
会議開始 5 分前 … モニターをつけるとディスプレイの向こうにイギリスの姿。 童顔で細くて少年のような外見なのに、少し野暮ったいくらいのかっちりしたスーツを着ているのは変わらない。
2019年10月15日火曜日
翌日 … スタッフルームで早朝から裏方の仕事をしていたプロイセンに、主催国なので早めに会議室入りしていた弟ドイツから電話が来た。
2019年10月14日月曜日
こ ・ の・ 贅沢者があぁぁーーー!!!! 叫びたい!声を限りに叫びたかったが、それを堪える代わりにプロイセンはドン!と乱暴に空のジョッキをテーブルに置いて言う。
2019年10月13日日曜日
「んで?何故今日はわざわざスペインを外して俺様だけ呼んでその話なんだよ?」 黙っていると泣きそうだ。 だから後ろを振り向いてビールのおかわりを注文しつつ、あえて本題からほんの少しだけずれた質問をしてみると、フランスからは 「だってあいつペドなんだもん」 ...