kmt ペナルティらぶアナザーSBG
部屋に戻った実弥は即宇髄に電話をかけた。 そして一気に自分が思ったことを宇髄に話す。 誰か義勇を罰ゲームで告白をしてくれるイケメンを紹介してくれ! …と、貞子の少女漫画の話をしながらそういうと、返ってきたのは
きっかけは妹が読んでいた少女漫画だった。 主人公が憧れていたイケメンに手酷い態度をとられて心底傷ついた時、それまでは粗暴で嫌な奴と嫌っていた相手が思いがけず優しく接してきて慰めてくれて、そこから彼が実は不器用で素直になれないだけで実は良いやつとわかって二人は付き合い始めて色々な出...
なんとなく…なんとなく違和感はあった。 宇髄は人付き合いは良いやつなので、普通なら錆兎が気にするまでもなく、実弥を呼ぶなら義勇も呼んだだろう。
錆兎が宇髄から聞いた義勇のアパートに突入する前日の話である。 その日は金曜日で、錆兎と実弥が宇髄に招かれて宇髄のマンションに集まっていた。
──突然で押しかけてすまない。実は俺は冨岡の事が好きなんだ。 ある晴れた夏の日の朝、来客を告げるチャイムの音に玄関のドアを開けた義勇は、そう言われてパチクリと目を瞬かせた。 まず思ったのは “ありえない” だ。
kmt ペナルティらぶアナザーSBG 目次
1_告白_義勇視点 2_不思議な飲み会_錆兎視点 3_罰ゲーム_錆兎視点 4_発端_実弥視点 5_画策_実弥視点
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──あ、あの人っ!やらかし先輩っ!! 新入社員が楽し気に指をさす先に居るのは不死川。 以前ならそんなことをする勇気は誰にもなかった。 が、最近は親しみを込めて『やらかし先輩』と呼ばれている、人間関係に悩んだら新人でも気軽に相談に行く相手ナンバーワンの人物となっていた。
実際、あれだけ揉めて怒ったように逃げて行った不死川は、いつもなら文句と言うか暴言を吐きにわざわざフロアを超えてくるところなのだが、来なかった。
目を覚ましたのは翌朝だった。 ──義勇、朝だぞ。 と、泊まっている間ずっとかけていないアラームの代わりに起きる時間を教えてくれる言葉。
ここ数日はとんでもない驚きの連続だった。 宇髄と呑む予定だった場に不死川もいて、なし崩し的に負けたらペナルティ有りのゲームに巻き込まれた。 そして案の定負けて誰かに告白をしてOKをもらってくることに…。
実際に成果を出している人間の言う事だ。 自分に完全に当てはまるという保証はないが、ある程度は効果のあるものなのだろう。 錆兎の家に行ったあの日からずっと、実弥は自分を律しながら暮らしていた。
こうしてお土産は帰りまでいったん冷蔵庫や冷暗所行きで、3人は呑みに戻る。 ──ということで不死川は土産もあるし今日は遅くなっても帰宅ということで、宇髄は? と、明日も仕事だというのにぐいぐいと酒を飲みながら錆兎が言う。
なんと…錆兎の目的は撃退したやつらの身元をさぐることだったということか…。 てっきり糾弾されると思って戦々恐々としてここまで来た実弥は一気に力が抜けてしまった。
その後、そのまま案内された和室が驚きの広さで、ついつい畳を数えてみたら20畳あった。 さらに驚くことには、大きめのテーブルの上になんだかすごい料理が乗っている。 綺麗に盛られた前菜やヒラメの昆布締め、野菜の炊き合わせ。 おそらく鴨肉であろう燻製や天ぷら。 塩辛に香の物、あと米はな...
──魔王の城っつ~より、奉行所のお白洲 みてえだな… たどり着いたのはお屋敷街の中でもひときわ大きい日本家屋だ。
──あ…ちと電話。 と席を立とうとする宇髄の服の裾をちょいちょいとひっぱり ──ここで良くね?周りもうるせえし。 と言うと、宇髄は座りなおして、電話に出る。
──俺は以前、あいつに冨岡には近づいてくれるなって頼んだんだが… 宇髄の声音が少し変わった。 どこか伺うような…迷うような声。 それが実弥の胸をざわつかせた。 そしてその後に出てきた言葉はまさに最終宣告とも言えるものである。
──あの日、冨岡を追わなかった時点で全部終わってんだよ、諦めろ。 頭に血が上っていて何も考えずに走っていたはずなのに、足は自然と駅に向くのが自分でも不思議である。 とにもかくにも電車に乗ろうと改札をくぐりかけたその瞬間、実弥の腕を掴んだのは宇髄だった。
そこで錆兎が電話をかけた先は宇髄だった。 「今、駅からうちに向かう道の途中の商店街を出て2つ目の曲がり角だ。 不死川に絡まれている。 お前が15分で来なければ警察を呼ぶ」
そうして3人の姿が消えたところで、コロッと穏やかな表情に戻った錆兎は ──もう大丈夫だぞ、義勇。 と後ろを振りむいて言葉をかける。