ずっと一緒04_中学生時代

「モブ子~、お前、新幹線やバスの席どうする? お前が義勇の隣に座るなら俺ほか探すけど」 3人揃って中学3年でも同じクラス。 そろそろ修学旅行の班決めやバスの席を決める時期になった。 例年全て自由なので、先に錆兎君が打診してくる。

ずっと一緒03_幼稚園時代編

一緒っこ ──やぁだぁ~!いっしょがいい~!! やあぁぁ~と叫びながら開け放たれたままの隣家との境界のドアを抜けて半泣きの義勇が飛び込んでくる。

ずっと一緒02_幼児時代編

小さな恋の物語 「ちょ、錆兎っ!!何してんのっ!!!」 ついこの前生まれたと思っていた長男はすくすくと成長し、あっという間に2歳になっていた。 2月生まれなので3歳の誕生日が来た2か月後にはなんと幼稚園児である。

ずっと一緒01_赤ん坊編

誕生 2月8日の夜明け頃…東京の某住宅街にある産婦人科で一人の赤ん坊が元気な産声をあげた。 小さな手を力いっぱい握って、おぎゃあ、おぎゃあと泣く声も力強い。 生まれたてだというのに豊かな宍色の髪で、きりりとした眉の下の少し吊り目がちな目は藤色だ。 色合いは柔らかだというのに、すべ...