オンラインオリジナル ファントム殺人事件原作
「藤さ~ん♪お久しぶりです~」 コウの側を離れて藤に抱きつくフロウ。 「姫、相変わらず可愛いね~。」 と、それを抱きとめる藤。
翌日も一日が忙しくすぎていった。 そして夕方、コウが重い足取りで生徒会室のドアをくぐると、おおはしゃぎの相田と佐藤の声が聞こえる。 一体何を着させられるんだ…と、それでも諦めの境地で前方に目をやると、相田が軍の礼服のような衣装を手にかけよってきた。 「大正10年開校当時の...
そして当日…ユートが例によって鬼のような数の女子高生を連れて来たが…そのほとんどがつくなりワ~っとどこかへ消えて行く。 「なんなんだ?」 驚くコウにユートはニカっと笑った。 「いやいや、あの日さ、かなりの子が海陽の彼氏をげつしてきたらしいよ。 女強いよなw」 「そう...
「結局…あれから洗いざらい吐いたらしい、東。 あれくらいで吐くような根性無しなら殺しなんかやるなと思うがな。 動機は松野に別れ話を出したら強請られてって事だそうだ。あの馬鹿らしいな。」 翌日…ようやく問題が解決してコウがグッタリとしていると、妙に元気な和馬が機嫌良く話しか...
部屋につくなりコウは問題の日と同じ様についたてを持ってくると、同じ場所に立ててそちらにフロウをうながした。
一条家に集合したコウとユート。 青くなる二人に紅茶を出すフロウが当たり前に落ち着いた様子で宣言した。 「もしアオイちゃんがクリスティーヌなら無事に戻るはずですよ?」 「なんでそんな事断言できるんだよ?」 とアオイに事情を聞いていたユートは反応するが、コウは意味がわからな...
放課後…図書館でオペラ座の怪人の本をみつけたアオイは、ちょっと興味がひかれてそのまま読みふけり、気がつけば6時前。大急ぎで帰路についた。 電車を降り、自宅までは徒歩15分。 気がついたのは駅を出て5分ほど。人通りの多い大通りを外れてあまり人通りのない住宅街の道に入った頃だっ...
そして翌朝。 そんな事を考えていてすっかり寝不足な頭でそれでも学校に行くと、朝っぱらからまた今度はテニス部の候補者松野未沙に”ファントム”の脅迫状が送りつけられたと、テニス部部長が駆け込んでくる。 終わったかと思っていたらまだ続いていたらしい。
なんのかんの言ってすでに6時。 アオイはどうしただろうか…。 ユートが行ったならまあ心配はないだろうが…。 何かあれば連絡くらいあるだろうし…と無理矢理自分を納得させてまた書類に向かうコウ。 もちろんトラブルがあれば解決にも向かう。
やらなければならない事はてんこ盛り。そんな風に忙しく机に向かっていると、 「コウさん…午後少し抜けちゃまずい…ですよね?」 と、コウにおそるおそるといった感じに相田がお伺いを立ててくる。 普段は忙しく立ち働く相田があえて言うのだ、 「ああ、剣道部ならいいぞ、行って来い...
翌日…日曜なのでボ~っと部屋でネットサーフィンをしていたアオイに、母親が 「アオイ~、なんだか花が置いてあるわよ?」 と声をかけてくる。 その声に呼ばれて行ってみると黄色い花が置いてあった。
そして3日後…丁度海陽祭まであと1週間という土曜日。 13時に海陽学園正門前待ち合わせという事で10分前から待っていたコウは、遠くから近づいてくる集団を見て目を白黒させた。 (な…何人いるんだよ…) 驚くのも無理はない。 ユートとアオイ、フロウまではいつものメンバー。...
かくして…いつもと逆のパターンなわけで… 「ユート…頼みがあるんだが…」 はっきり言って男子高育ちで学校と自宅との往復しかしてこなかったコウは女の子なんて縁がない。 もちろん…そこでナンパなんて発想がこのお硬い優等生にあろうはずもなく…コウは自分からは実はあまりかけた事の...
「はあ?生徒会はクラブ活動じゃないだろ?」 都内屈指の名門進学校、海陽学園。 東大進学率日本一を誇るその高校の秋は当然受験一色になる。 ゆえに…他校ではその季節に行われる学園祭と言う行事はこの学校では初夏、5月後半に行われる事になっていた。 そしてそんな名門高校の中...