kmt 人生やり直しバトル
──では…無惨が義勇に接触しようとするなら耀哉様が対処して下さるということで静観します。 あまり気は進まないようだが錆兎は折れた。 ため息交じりにそう言うと立ち上がろうとする。
──なんだか壮絶に面白いことになってきてるね とある日、呼び出された産屋敷邸の一室で、錆兎と宇髄、そして真菰を前に、お館様こと産屋敷耀哉様がにこやかにのたまわれた。
──錆兎はさ、性善説で生き過ぎなんだよね~。 ──だなっ。つかここはブチキレて相手殴りに行くとこだろっ。 ──殴らないまでもさ、とりあえず回収したなら戻さずに全部燃やすべきっしょ! ──公平さを愛するお殿様だからな、やつは。権力使った方法は宜しくないとか、もう馬鹿かとっ!力なんて...
街で見かけた義勇は愛らしかった。 そう、今生で初めて出会ったあの時からもう2年と少し。 互いに17になるのに、相変わらずぽわぽわとどこか幼女のような雰囲気がある。
──まあ基本はこっちは手を汚さず周りから…だよな 疲れた心身を少しでも癒そうと、真菰が煎れたいつもよりもだいぶ高級なお茶をすすりながら、宇髄が言う。
──結論から言うと、実弥はこちらが関わらず周りから潰させる。 さきほどまであれほど疲れたような不安そうな顔をしていたというのに、その言葉を口にした時の錆兎はもう、筆頭家を率いる大将の顔をしていた。
実弥が書いた物を最初に知った時には真菰も激怒した。 自分と義勇の恋愛物語をさも事実のように書いているだけでも腹立たしかったのに、それがだんだんエスカレートして、義勇を無理やり自分のモノにしてそこから義勇がほだされていくなどと言う下劣な内容になってきた時点で、実弥を抹殺してやろうか...
──破門だっ 錆兎の怒りをなんとか緩和させようと尽力してくれた真菰に何度も何度もお礼を言って水柱屋敷を辞した匡近は、風柱屋敷に帰ると今回の処遇に納得していないようでムスッとしている実弥にそう告げた。
──世の中には謝罪しても許されない事はある。これはその類のものだ いきなり呼び出された水柱屋敷の道場で、匡近は例によって土下座をしていた。 例によっていつものことだが…という枕詞を使うには、今回は状況がいまだかつてないほどに深刻である。 なにしろ普段ならやらかしたら真っ先に怒鳴る...
…ぎゆうから…は…さね…み…の…たのもしさ…に…… あれからずっと実弥は風柱屋敷にいた。 しかし柱とはいえ新人柱で、しかも真菰のように雑務を全て引き受けてくれる有能な姉弟子が居るわけでもない匡近はかなり忙しい。