元嫁
エピローグ 「…あの、スペイン…。もう大丈夫だから…」 「あかんよ~。元気になるまでちゃんと寝とき。ほら、あ~ん」
祈り こうして7月1日が過ぎ…7月2日が過ぎ…7月3日にはイギリスは完全にベッドから起きられなくなった。 それでもスペインの餌だけはと思ったらしく、起きられるうちに皿と餌をベッド横のテーブルの上に用意している。
悔恨のエスパーニャ 自分はいったいなんて事をしてしまったのだろう…疑うべきだったのは誠意じゃなくて悪意の方だったのに…… 誰が信じなくても自分だけは信じてやらねばならなかった。
秘密のイングラテラ 「さ、ここがしばらくお前の家だぞ」 着いたのは綺麗な薔薇が咲き誇る一軒家。 駐車スペースに車を止めると、イギリスはさきほど買ったばかりのキャリーバッグにスペインを入れ、ダンボール一杯の箱をフラフラと持ち上げた。
親分犬になってもうた そんな荒んだ不機嫌な気分で向かったホテルの隣にある会議場だったが、幸いな事に今回のスペインの席は可愛い可愛い北イタリアの隣で、会議中楽しげにずっと小さく歌っているヴェネチアーノの可愛らしい声をBGMになかなか良いテンポで内職の花が出来上がって行った...
プロローグ ――国同士で本当の愛情なんてあるわけないだろう?見事に騙されたな。 スペイン商船を襲い続ける憎き海賊。 奴らは無頼とは言え、イングランド人だ。 だからスペインの国民も国王もイングランドを叩くべきと息巻いている。