数日後…
マックで集う学生4人。
タイプは違うもののいずれも美形なのに、話題は
『兄さんを落とすには』
という実に残念なものなのが、悲しい。
いや、正確にはそれを悲しいと思っているのはフェリシアーノ一人なのだが…。
「やっぱり…俺、魅力がないのか…」
とがっくりと肩を落とすアーサーを菊が、
「そんな事はあるはずがありませんっ。アーサーさんが魅力がないなんて私は認めませんよっ!!
第一、魅力がなければアレだけ変質者や変態に追い回されたりはしませんっ」
と今一つ慰めになっているのかよくわからない慰めの言葉をかけるのを、フェリシアーノは遠い目でみていた。
ああ…帰っちゃダメかな…。
もうフランが狙ってないってわかったってことでいいじゃん…。
と、諦め悪く思いながらも、ポテトをかじっている。
「う~ん…ギルもね、可愛くは思っているみたいなのよ。
ただその方向が斜め上でねぇ」
と、片手を頬に当ててため息をつくエリザの言葉に、
ため息つきたいのはこっちの方だよっ。
どう考えてもみんなの発想の方が斜め上だよっ。
兄弟仲良くだけでいいじゃんっ。
と、フェリシアーノはツッコミを入れたくてうずうずするが、盛り上がりすぎた周りの逆襲が怖くて、当然心の中で叫ぶのみだ。
「一応ね、脈がないわけじゃなさそうなのよ?」
と、そんなフェリシアーノの心の叫びには誰も気付かず、二人はエリザの話に耳をかたむけた。
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