フェイク!verぷえ_第二章_6

そこからは早かった。

言いたい事を言ってすっきりしたプロイセンはそれからまた、いつもよりはだいぶ少ない…というか、仮眠と言ってもいいくらいのほんのわずかな睡眠を取った後、いつものように早朝に起きてランニングに出て、ついでに朝はたっぷり取るイギリスのために朝市で新鮮な食材を買って帰り、朝食を作る。

そして紅茶。

イギリス人には欠かせないそれは、実はドイツの北部のオストフリースラント地方では個人消費ならイギリス人を超す量が飲まれていたりするので、プロイセンもそれなりに上手には淹れられる。

だからたっぷりの朝食と茶器を片手に寝室へと舞い戻り、

「Guten Morgen.、イギリス」

と、イギリスに声をかけるが、仕事の時以外は案外朝に弱いらしい。
持参してだきしめて眠っていたティディベアに顔を埋めて、いやいやというように首を横に振って起きるのを拒否する様子がなんだか子どものようで笑ってしまう。

「おい、プロイセン様直々に紅茶淹れてやっから、美味しく飲めるうちに起きろよ?」
と、さらに声をかけて、プロイセンは用意していた茶器で鼻歌交じりに紅茶を淹れる。

紅茶の匂いを嗅いでしまったら、もう飲みごろを逃すのは罪悪とばかりに渋々起きてくるイギリス。

まず紅茶を飲んで、それから朝食。

自分は通常通り堅いパンにチーズとハムを挟んで食べるが、イギリスのためには温かいオムレツやソーセージ。それにベイクドビーンズ。

普段は紳士らしく行儀よく食事をするイギリスも、寝起きだと素が出るらしい。
口にいっぱいほむほむと頬張りながら一心不乱に食べている様子は、まるでリスのようで可愛らしい。

頭を撫でまわしたくなるが、今やれば喉に詰まらせてしまうかもと、プロイセンはその衝動を必死に耐えた。


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