「それをフランスに言ったら、なんだかそれならお兄さんの方がとか言われたわけだな?で、フランスにも別に嘘じゃなく相手がいると、こっちは誰と指定せずに伝えたと…」
と言う確認に
「ああ、クソヒゲに言い訳してやる義理はないだろ?
アメリカだとちゃんと説明してやらねえと可哀想だけど…」
と、イギリスが頷くと、プロイセンは脳内で情報を整理した。
そうか、それで危機感を抱いたイギリスにかわされて、あの今日のフランスの不機嫌さだったわけだ。
それならイギリスが自分と付き合っていると聞いて焦ったフランスの態度にもうなずける。
おそらく不機嫌なアメリカが日本に絡んでいたのもそれだろう。
「電光石火で行動に移しちまわないとな。
今はまだ2人ともショックで動揺してっけど、落ちついて妨害に入ってきたら厄介だ」
なまじ力のある国だけに本気で邪魔をしてきたら面倒くさい。
そう言うと、不安げな顔を向けてくるイギリスに
「任せとけ!大国相手にぶちかますのは、俺様の得意技だろっ」
と頭を撫でながら笑って見せてやる。
そう、いつだってプロイセンは多勢を相手に戦ってきたのだ。
命のやりとりだったあの頃に比べればこんなのちょろいものだ。
「デートも何もかもすっ飛ばして悪いけどな、とりあえず邪魔が入らないうちに籍いれっぞ。
そうだな…今日はもう役所も閉まってるから明日な?
そのタイミングで入れる事にした理由は……まああれだ。
フリーだと思われるとアメリカやフランスみてえな事があると面倒だから、そろそろと思ったくらいでいいな。
指輪も明日ちゃんと用意するし、式も近日中に。
証人として列席してもらうのはヴェストとカナダな?
ヴェストには俺様がこれから話すから、カナダへの連絡は頼むな?」
具体的に指示をしてやると、イギリスは心底ホッとした様子でスマホを取りだした。
そこでプロイセンもドイツの番号をタップする。
そして出たドイツに宣言した。
「ヴェスト、俺様な、結婚する事にしたからな」
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