フェイク!verぷえ_第一章_10

「いきなり呼び出されて指輪付きで…
さすがに冗談でトップクオリティの2ctダイヤ付きのプラチナリングは用意しないと思うから、本気だったんだと思う。
…で…あまりにもそれは無理なんだけど、なんていうか…将来ママと結婚するんだ~みたいに無邪気に言う子どもみたいで、お前だけはあり得ねえとか言えなくて……
『ごめんな、お前が嫌とか言うんじゃなくて、もう結婚予定の相手がいて』ってついついお前の名前を……」


うん…あのでかい図体した横にもちょっとばかりでかくなりすぎた相手が無邪気な子どもに見えるあたりで、お前はどんだけ親馬鹿なんだよ?と突っ込みをいれたくはなる。

が、自分よりでかくなろうとムキムキだろうとドイツが可愛いと思うわけだから、まあプロイセン自身もそのあたりは言えないのでスルーする。


なるほど、そこで自分の名前をだしたのか。
それはどうして?と言えばまた動揺して泣くだろうか…
気になるがそのあたりはスルーした方が良いだろう。

そう思っていたのだが、そのあたりはこちらが聞く前にイギリスの方が明らかにしてくれた。

「ポルや日本じゃ一方的に迷惑かけるしな…。
お前ならクソ髭やトマト野郎に絡まれなくなるってメリットもあるし、少しは迷惑度も低いかなと思って…」

「あ~、それは確かに」
と、そこは同意しておく。

そして…少し気分が良くなる。
イギリスにとって自分はいまや彼の数少ない大事な友人達の代名詞であるポルトガルや日本と並ぶ存在らしい。

ああ、もういいか。
どうせ亡国。
人間と違って時間は恐ろしく長くあり、しかし国と違って絶対にやらねばならない事はそうない。

それならば、この可愛い友人のために一肌脱ぐのも全く問題ないと思う。



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