初めてだとか言ってガッチガチに緊張してるくせに妙に巧くて、最初はつまみ食いのつもりだったんだけど、それ以来他とやる気がしなくなっちまったんだよな」
「…まじ……?」
アハハっと邪気のない様子で笑うイギリスからギギ~っと音がしそうなくらいぎこちない動作でプロイセンに視線を移動するフランス。
それに
「ま、たゆまぬ知識欲に裏付けされた情報と、脳内で理解した動きを寸分違わず実行できる日々鍛えられた運動神経の勝利だなっ!」
と、プロイセンがVサインをしてみせると、フランスはその場で硬直した。
さらに
「え~!!ギルちゃんほんまそんなに巧いん?!!」
と、こちらは純粋に驚いたように言うスペインにはイギリスがにっこり
「それまで数百人はつまみ食いしてきたお前やクソ髭の国の男達じゃ足元にも及ばない程度にはな?」
と、プロイセンの腕にしっかりと腕をからませる。
「えーーー!!そんなん言うなら、親分とやってみいひん?!!
抱かれたい国世界一の名にかけてギルちゃんごときに負けへんでっ!!」
と、こちらは逆に食いついてくるが、イギリスは
「ん~、お前じゃギルに勝てないと思うぞ?」
「なんで?!」
「えっとな、一般ピープルの話だろ?お前が世界一って。
相手が不特定多数ならな、たぶんお前の方がだんぜん巧い。
だけど相手が俺って特定されている場合は、ギルは俺に関してのデータとかを完璧に調べた上で最善を尽くすから。
お前はリサーチとかするタイプじゃねえだろ?
精度の問題でどうやったって敵わねえよ。
ま、こいつはそういう情報を得られないターゲットを絞れない不特定多数だと巧いとは言えないんだろうけどな」
と、軽くかわした。
「じゃ、お兄さんっ!!
お兄さんはっ?!!
ギルちゃんより坊ちゃんとの付き合いは長いし?!」
と、そこで復帰してきたフランスに対しては
「お前を相手とか、俺が気持ち悪くて嫌だ」
と、突き落とす。
そしてさらに
「ま、それおいといても…理解した知識通りに完璧に動く運動神経はお前にはねえだろ」
と、感情を別にしてシャットするのも忘れない。
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