kmt ポケパロ
ポケモンのくせにボールに入れないなんてありえないことを受け入れてくれたサビトは、面倒だろうし重いだろうにギユウを背負って歩いてくれた。 だが、この上戦えないとなったら、さすがに何のために連れて歩いているのかわからない、と、連れて歩くのが嫌になるかもしれない。 それだけは嫌だ。 だ...
「いけぇ!ゼニガメ!お前に決めたぁっ!!」 「マイパートナー、ヒトカゲ!カモンッ!!!」 「フシギダネ、頑張ってこいっ!!」
「この部屋にいるんだけどな。個体名はギユウだ。 まあ食いものはあるし、わしもよくここで寝泊まりするから、ソファの下にブランケットもあるし、そうなったら適当に使ってくれ。 わしはあとの3人送りだして来る」 あとは若い2人だけで…などと、まるで見合いの仲人のような台詞を吐いてウロコダ...
そうして1年。 今年もあの日がやってきた。 ギユウが初めて貰われた日…そして捨てられた日の前日……。 博士のデスクに乗って窓から外を覗いていると、子どもが数人研究所に向かって歩いてくる。 そこに無意識に立派な服を身につけたあの少年の姿を探すが、彼は去年、あれからヒトカゲを受け取っ...
──今日から俺がお前のトレーナーだよ。よろしくな、おちびちゃん ギユウが初めてポケモンボールに入ったのは1年前。 ウロコダキ博士の研究所で産まれて半年ほどたった頃のことだった
1章_出会い 鱗滝博士が持ち帰った卵から生まれた新種のポケモン義勇は最初のトレーナーから返却されてボール恐怖症になっていた。 そのまま博士の元で1年を過ごして、次年度、ポケモンをもらいに来た新米トレーナーの錆兎と出会う。 1 2 3 2章_旅立ち 錆兎と心を通わ...