清く正しいネット恋愛のすすめ_177_特訓女性陣

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恐ろしいことに…シエル君&アキちゃんのカップルだけじゃなかったよ。

コンコンキツネのギルマス、マコモちゃん。
彼女は有名なサビト君とギユウちゃんのモンペとのこと。

マコモちゃんは護身術の指導役として合宿参加組ではあったんだけど、自宅が近いこともあって、初日に夕食は一緒に食べたものの、翌日の今日は13時くらいからサビト君の家に通ってきてた。

午後から道着を着たマコモちゃんとお姉ちゃんズが広間に集合。
どうやら道場は男性陣が使用するらしく、女子は3名ということで広間でやるらしい。
せっかくだから私も護身術教室に参加することに…

…と思ったら…何故かギユウちゃん1人制服姿。

え?え?と思っていると、
「で?アオイさんはどっちにする?
長女組と一緒に体術か、ギユウちゃんと一緒に防犯グッズの有効な使い方か…」
と、にこやかに尋ねてくるマコモちゃん。

そんな彼女に
「私だって体術やりたいっ!」
とぽこぽこ怒っているギユウちゃん。
苦笑するお姉ちゃんズ。

「私だって強くなってサビトを守らなきゃなんだからっ」
とぷくぅっとふくれるギユウちゃんは可愛いけど、これ、始められるのかな?

「あ、じゃあ、私はギユウちゃんと一緒に防犯グッズ組かな?」
と、私が軽く手を挙げると、マコモちゃんが、おっけぃ!と笑みを浮かべた。


「じゃ、とりあえずアキちゃんとミツリちゃんは柔軟しておいてね。
で、ギユウちゃんは……」
と、膨れるギユウちゃんに臆することなく笑顔で振り返るマコモちゃん。

なんというか…仕切り慣れてる感じ。
威圧的じゃないんだけど、頼れるお姉ちゃんって感じがビシバシと。

そして次の言葉は納得のギルマス様。

「えっとね、マコモちゃんはサビトを守る子には後衛で居て欲しいんだよ」
「…守られる…じゃなくて?」
と、そこで思わず私が突っ込みを入れると、部外者の口だしに気を悪くすることもなく、
「うん、守られるなら前衛でも後衛でも好きにすればいいと思う。
でもサビトを守るなら後衛じゃなきゃダメ」
と、コックリと頷きました。

「サビトはさ、知ってると思うけど強いのね。
だから自分は大丈夫だって思って突っ込んでいっちゃうんだよ。
最悪自分が死んでも代わりはいるくらいな感じ?

だからさ、サビトと完全に横並びか、サビト以上じゃない相手が横に居ると、サビトにとってハンデにしかならないから、かえってサビトが危なくなるのね。

でもさ、後ろに守らないといけない相手がいると、自分に何かあったら相手が危なくなると思うから、特攻野郎のブレーキになるし、出来ればさらに前に出て視界が狭くなるサビトに後ろから広い視界で色々な情報を伝えてやって欲しいし、必要なら補佐はしてやって欲しい。

でも大前提として相手に危険が及ぶとなるとサビトは自分が被ろうとしちゃうから、サビトを守りたいなら絶対に自分の身を危険に晒さない、自分は安全な位置をキープしつつっていうのが基本ね?

だから体術は要らない。
サビトの後ろから完全に出ないようにする反射神経は必要だけどね。

だから、ミツリちゃん達が自分達に手を伸ばされた時に身を守るための体術を学ぶなら、ギユウちゃんはサビトを補佐する道具の使い方を勉強しつつ、サビトの動きに完璧に同期できるくらい動けるようにするために、私の動きにぴったりと合わせる感じのダンスかな。
でも、当たり前だけどそれはそれで体力的にキツクないわけじゃないよ?」

その言葉通り、それから私とギユウちゃんも準備運動後、マコモちゃんとダンス。
めっちゃキツかったっ!
もう、運動不足を実感。

意外なことに…ギユウちゃんはぼ~っとしている印象だったけど、私より遥かに早くマコモちゃんの動きにぴったり合わせることができてたんだよ。
実は運動神経良いんだね。

マコモちゃんがミツリちゃんとアキちゃんに体術を教えている間は私達は休憩。
その間はマコモちゃんが正面から撮った私達の動画を見て、反省も。
逆に私達の訓練の時にはミツリちゃん達は半分休憩、半分は柔軟とか。

え~っと…感想。
その間、ほぼ休憩なしで動いてるマコモちゃん、すごい!!
頭も良くて仕切りも出来て、体力も運動神経も完璧って、リアルでもコンコンキツネのボスにふさわしいスーパーレディだった。

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