清く正しいネット恋愛のすすめ_153_合宿の夜_女子会・ポッキーゲームをしたい乙女達

「そう言えばっ、学園祭の暴漢乱入事件ですっかり忘れてたけど、もうすぐ11月11日よね。
明後日だから…合宿最終日?。
伊黒さんとしたいけど…女子の方から誘うなんてはしたないって思われるかしら…。
でも伊黒さんからは絶対にしてくれない気がするし…」

梅酒などをつける時用の大きな瓶いっぱいに入ったクッキーをすごい勢いで消費しながら、蜜璃はそう言って両手で顔を覆う。

「えっと…したいって何を?」
と、その言葉に義勇は全然意味がわかっていない様子できょとんとした表情で小首をかしげ、

亜紀は
「あ~!ポッキゲーム…かな?
11月11日はポッキーの日だから。
確かに自分から積極的にポッキーゲームをしようなんて誘う伊黒君、想像できないよね」
と、相変わらず顔を汚しながらお菓子を頬張る義勇の口元をせっせと拭いてやりながら苦笑した。

「そうなのよっ!
去年も頑張ってポッキー持参して伊黒さんの所に行くまではしたんだけど、伊黒さんたら、『今日はポッキーの日、らしいな』ってそこは知ってたんだけど、『せっかくだから普通のチョコだけじゃなくアーモンド入りやイチゴまで各種取り揃えてみた。好きなだけ食べてくれ』っていっぱい出してきてくれて……ポッキーゲームしたいのって言い出せなくて、ついついそのまま全部食べちゃったのよね…。
拝島君とかだと、なんかノリノリでやってくれそうよね…」

しょぼんと肩を落としつつ、それでも吸い込むようにクッキーを胃に収め続けながら亜紀に視線を向ける蜜璃。

それに、義勇も相変わらずぽわん…とした様子で
「…錆兎は…どうかな…。
私はやりたい…けど、あまりそういうの好きじゃなさそう……。
その点、拝島は……」
と言って、同じく視線を亜紀に向けた。

2人に地味に羨まし気な視線を向けられて、亜紀はちょっと顔を赤くしながら、アセアセと俯いて
「…うん……うちは…私の方が照れちゃう感じだね」
と、困ったような笑みを浮かべる。


「でも、錆兎君にしても伊黒君にしても、義勇ちゃんや蜜璃ちゃんがしたいって言えば拒みはしないでしょ?」
という亜紀の返しに、義勇と蜜璃は顔を見合わせて頷いた。

「「そうなんだけど…」」
「…そうなんだけど?」

「「本当に嫌ならしたくないから」」
と、言ったあと、2人そろって
「「で?どうなのか(な)しら?」」
とクルリと亜紀に顔を向ける。

「え?ど、どうって…?」
焦る亜紀に、2人は
「「照れちゃう人って、恥ずかしいだけで嫌ではない??」」
と、身を乗り出した

「あ…う…うん、まあ…私は……ね。
その…恥ずかしいけど…相手が私としたいって思ってくれることは…嬉しいよ?
ただ、実際やるとなったらめちゃくちゃ恥ずかしいしドキドキはするけどね」
と、亜紀はまた真っ赤になって俯いて言う。

「「そっかぁ。良かったぁ」」
と、その答えにはしゃぐ義勇と蜜璃。

「今年こそは頑張るわっ!」
「うん、私も頑張る」
と、揃って拳を握り締める二人。

「ね、前日の明日に3人一緒にポッキー買いに行かない?」
と盛り上がる義勇と蜜璃に、

「うん…買うのは大丈夫…。
だけど、自分では絶対に誘えない。
恥ずか死ぬ…」
と、亜紀は両手で顔を覆う。

しかし、もうすっかりその気の蜜璃は
「大丈夫よっ!3人で言えば怖くないわっ!」
と、こぶしを握り締めて力説した。



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