との言葉で、ギルベルトがサブクラス上げをしている間、ネカマプレイ(??)をする事にしたらしいお姫さん。
その発想はなかった。
発想がちょっとギルベルトの想定の範囲を超えすぎていて対応に困るのだが、お姫さんと2人でクエストなどを行う時に少しでもお姫さんを安全にと思うと、サブクラス上げは必須である。
とてもとてもとても心配なわけだが、静観するしかない。
そんなわけでギルベルトは忍者のレベルをあげるべく、同レベル帯のめぼしいクラスのプレイヤーに一斉にパーティの誘いのtellを送って返事待ちをしていた。
すると、
「ギ~ルさんっ♪作ってみちゃいましたっ☆」
と、目の前に現れる愛らしさ満載の少女キャラ。
フレンドリストを見るまでもない。
言わずとしれたギルベルトのお姫さんである。
ピンクのふわさらな髪に大きくてまんまるな赤い瞳。
体格はアリアよりは若干小さくて華奢で、少し幼く甘い感じがするが、全体的な雰囲気はやはりお姫さんとそう変わらない。
「ふふっ、ギルさんと同じ目の色にしちゃいました♪」
なんて少し恥ずかしそうに見あげてくる図なんて、
──もう、やめろ!そのまま外に出るな!他の奴と接触したら危ねえっ!!
と、声を大にして言いたい。
『ギルさんのアドバイス通り、女の子のきゃぴっと感を出してみましたぁ~☆』
と言うお姫さんのサブキャラ、アリスは、怪しいネカマというより、なんだかアイドル感満載である。
ぜんっぜん、ネカマっぽさが出せてねええぇぇーー!!!!
…と、本気で言いたい!!
これ、アイドルデビューしちまうんじゃね?!
よもやのミア2世になっちまうんじゃね?!!
と、“お姫さんの本気”に頭を抱えるが、さきほど送ったパーティの誘いに続々と返ってくる返答に対応するのに忙しく、ロクに対策すら練る暇もない。
「と、とにかく、おかしな事言ってくる奴いたら、パーティ中でも良いから、俺様に言えよ?!
絶対だぞ?!!」
と、だけ言い残して、それでも一刻も早くお姫さんを1人にしなければならない時間を無くすべくレベル上げへ。
しかししかししかしっ!!!
…普通にしていても可愛すぎてストーカーがいっぱい出没するお姫さんだ。
それが、“可愛い”を追求した日には…何も起こらないはずがないのだと言う事を、このあとギルベルトは思い知ることになるのだった。
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