とある白姫の誕生秘話──お姫様フレンド4

私ね、夢を売ってるんです♪

秘密ですけどね☆と言いつつのたまわうミアは可愛い。


お姫様キャラとしてとても人気のある有名なホワイトメイジがいる
そうノアノアに聞いて紹介してもらった白姫、ミア。

最初の出会いはノアノアのツテでいれてもらった彼女のクラス装備取りヘルプのアライアンスでのことだった。

ヘルプなのに入れてもらったと言うのも変な話だが、事実なのだから仕方がない。
普通ならあちこちにお願いしてヘルプに来て頂くクラス装備取りのクエストも、彼女のものだと手伝いたい人間はいっぱいだ。

彼女1人のためにアライアンス残り17人が集まるどころか、手伝いたい希望者が多すぎてその枠に入れないプレイヤーたちがアライアンスのあとを付いてくるほどだ。

だからそのアライアンスには確かに“いれてもらった”が正しいのである。



そして実際彼女のアライアンスに参加してみて、アーサーは圧倒された。

魔法の発動マクロがいちいち可愛い台詞付き。
仕草も言う事もとにかく可愛い。

もう可愛いの塊か、あなたはっ!!と、言いたい。
本当に一部の隙もなく可愛い。

そんな彼女とクエストのあとでフレ登録をしつつ少しだけおしゃべりをとノアノアとギルと共に彼女の所属ギルドのギルドハウスのリビングにお招きをされての彼女の第一声が

「アリアさん、粘着大丈夫ですか?!可愛すぎて心配です!」

で、びっくりだ。

いやいや、可愛いのはミアの方だと思う。
まあ…あれだけ取り巻きが居れば粘着もストーカーも寄りつけないのかもしれないが…と思っていると、そこで小さく吹きだすノアノア。

「ミアさんとアリアさん、お互いがお互いを可愛い可愛いとお話なさってらしたんですよ」
と言われると、うあああ~とさすがに照れる。

自分は特に可愛い事もしていないしリップサービスすごいな、と、思っていると、ミアはぴょん!とソファで座っている距離を詰めて、アリアの手を取って

「だって、心配です。最近セージさんと交流あるそうですし。
あの追尾マクロとか、絶対にセージさんが好きですよ、ホイホイですよ~」
と言うので、思いだした。

そうなのか…と、そこで初めて気づく。
これだけ可愛くておそらくあちこちから粘着されまくったのであろうミアがそうだと言うならそうなのだろう。

「あれって迷子が道にはぐれないためのイメージだったんですけど、まずかったんですね。
じゃ、ギルさん専用にしておきます」
と、マクロを忘れないうちにとギル固定に書きなおした。

その日はあまり時間がなかったこともあり、それから少し当たり障りのない話をして分かれたが、それからはミアとはチャット友達のような感じで、頻繁に色々話をする仲になり…そして他は知らない彼女の様々な面を知る数少ない友人としての付き合いがはじまったのである。

そう…他には決して漏らさない、冒頭のような本音を聞く友人に……




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