追いついた真菰達の前に居たのは霊体だった前世でよく見ていた人物、不死川実弥。
その前世では真菰の可愛い可愛い弟弟子である義勇に暴力暴言を繰り返し、弟弟子であると同時に自身の弟子とも言える炭治郎の妹の禰豆子を独断でいきなり刺しやがったクソ野郎である。
──俺が来るまでよく生きていてくれた…
と、彼が生きていたことを喜ぶだけの錆兎に対して、
「余計な真似しやがってっ!俺は稀血だから傷を負ってからが本番なんだァ!
もうちっと鬼を酔わせてから倒す予定だったのによォ!!」
などと、失礼なことを言うではないか。
悲鳴を上げて逃げ回っていたのだから、どう見ても倒せるわけもない。
おそらく稀血が効かなかったのだろうと思われる。
錆兎は弱者には優しいので言わないが、真菰はそんな配慮をしてやる気は微塵もない。
「稀血なんて効かない鬼だったじゃない。
放っておかれたら殺されてたよ?
弱いのに粋がってどうすんのよっ」
と、弱い!の部分に力を込めて言ってやると、悔しそうにしながらも言い返せずに黙り込んだ。
さらに真菰の隣に居た、錆兎大好きっこの義勇もぷくりと頬を膨らませ、
──弱いのは仕方ないにしても、命を助けてもらってお礼も言えないのはどうかと思う。
と、ナイスアシスト。
こいつは確かに前世で義勇と並んで生き残った柱ではあるが、最後まで無惨と戦って勝った可愛い弟弟子と違い、最終決戦の大事な場面で気絶して寝てやがった奴だ。
真菰的にはこんな奴を柱とは認めない。
…というか、今の時点では柱どころか、弱いくせに気位だけは高いチンピラだ。
こんな奴に真菰の可愛い可愛い義勇がひどい扱いを受けていたと思うと腹がたつ。
今生では絶対に近づけさせたりしない。
義勇は自分と錆兎とで守るのだ!!
と、そんな決意を新たにしたところに、困ったことに錆兎が
──真菰も義勇も言い過ぎだ。別に彼は弱いわけではない
などと間に入ってくる。
わかっていない錆兎に内心苛立つが、義勇は今生は錆兎が居るのもあってどこか違うのだろう。
前世のようにクズにすら寄り添おうとすることもなく
「まあ錆兎よりも強い隊士なんて居ないから比べる気もないけど、それにしても…女の子の真菰よりもはるかに弱いと思う」
と、現時点では思い切り本当のことだが、本人は認めたくないであろう事実を突きつけた。
それでも性懲りなく、彼は新人だし真菰は特別に強いのだからと庇う錆兎。
義勇はと言うと、錆兎が言うならそういうことにする、と言った感じの対応だ。
義勇の対応は良いとして、錆兎には調子に乗らせるのはやめておけ…と、それに真菰は声を大にして言いたかったのだが、彼の調子にのりっぷりはさらに一味違った。
「っざけんなァ!!俺はなァっ、風柱になる男だァ!!
今はちぃっと調子が出ねえだけで、すぐにそんな女より強くなって、冨岡ァ、てめえを守ってやらぁ!!」
などと言う。
その、柱になるという言葉に真菰はぎょっとした。
単に身の程知らずという可能性もあるが、あるいはこいつも自分と同じ人生やり直し中な可能性もあるんじゃないだろうか…。
普通に考えたら今の状態で柱になれる要素はないと思うし、柱になるなんてこの状況で明言はしないだろう。
そうなると…どうなる?
用心して行動しないと足元をすくわれるんじゃないだろうか…
少なくとも今生では”みんなを”ではなく”義勇を”守ってやるというあたりで、要注意人物だ。
こんなゲスに可愛い弟分を絶対に近づけたくはない。
義勇は今は錆兎の継子なのだから、錆兎にはこいつとは本当に距離を取るようにと厳命しなければ…と、真菰は固く決意した。
すごく面白いです!楽しみにしてます😄✨
返信削除ありがとうございます!
削除基本、需要は自分!と割り切って書いてはいるんですが、今作は本当に色々静かだったので、さすがに巻き戻り作品も5シリーズ目とか書きすぎかなぁと不安になってました😅💦💦
楽しんで読んで下さる方がいらして嬉しいです💕💖