カナエに自信満々に、これが本部ジャスティス最強の男!と見せられた画像はイケメンだった。
身も蓋もない言い方だが他に言いようがない。
だってとんでもなく正しく正統派としか言いようがないイケメン。
義勇や宇髄のようにど可愛いとか綺麗とか中性的な雰囲気ではなく、強いて言うならヒーローとか勇者とか、おとぎ話の主人公的な圧倒的に光属性で男らしく整った容姿である。
ジャスティスってもしかして顔で選ばれてるの?
とモブ子は秘かに思う。
──カナエさん…もしかしてこの人、顔で選び出しました?
モブ子が思わずそう尋ねると、ワッと室内から沸き上がる笑い声。
「わかる~~!
錆兎君てイケメンだよねっ!!
私も初めて鬼殺隊に入隊した時、ジャスティスって顔で選んでるのかとおもったもん」
「だよね~!
カナエさんの妹のしのぶちゃんもすごい美少女だし、錆兎君と並んで実力者な真菰ちゃんもめっちゃ可愛い。
炭治郎君とかもイケメンっていうとう~ん?とは思うけど、なんていうか…可愛い顔してるし、善逸君も同じく可愛い系。
あと蜜璃ちゃんも何気に可愛い系の顔してる」
「錆兎君はねぇ…極東で古くから続く名家の嫡男だったらしいよ?
お武家様の血筋だからなんか凛々しいっていうか清廉っていうか?
お育ち良くて顔が良くて仕切りも上手くて包容力満点で…そしてイケメン!
カッコよすぎてさ、憧れはするけど恋愛対象にしてはちょっと無理な感じ?」
「ああ、わかる。
彼の隣に立って良いのは私じゃない感がすごい」
「でもだからと言ってそんじょそこいらの凡人女に近づかれるのはムカつくから、あたし的には義勇君と一緒に…というか、くっついて欲しい」
「だよねっ!
モブ子氏の撮った数々の天使な義勇君の写真を手に錆兎君に布教に行きたいよ、あたし」
口々に漏れる編集部員の乙女たちの声に、にこやかに微笑むカナエ。
「義勇君のために護衛要員としての錆兎君が必要だったのもあるけど、鬼殺隊の多くの女性隊員の心の平穏のために錆兎君要員としての義勇君がね、必要だったの。
錆兎君はなんのかんの言って面倒見の良い性格だし、弟気質の義勇君とは相性が良いと思うしね。
ということでこれから乙女ジャーナル編集部員一同は秘密裏に錆兎君と義勇君をさりげなくくっつけるのと同時に二人の写真や記事を載せて布教することで同志や協力者を増やしていこうと思います」
正直モブ子には何がこんなすごい美女のカナエをそこまで駆り立てたのかはよくわからない。
いや、まあ一番は親友の願いを叶えて安心させてあげたいということなのだろうが…
盛り上がる一同。
割れるような拍手。
こうしてモブ子は乙女ジャーナル編集部の期待の星のカメラマンとして本部デビューを果たすことになったのである。
些細過ぎる部分「中性な雰囲気」→中性的な…の方が一般的な気がしますのでご確認くださいませ。(__)
返信削除ご指摘ありがとうございます。
削除的の文字がないと化学薬品のような人間になってしまいますよね(ノ∀`)
修正しました😃