手の中でしゅわしゅわと混ぜるのは昨日ギユウやタンジロウがやっていたスキル上げの合成と同じなのだが、完成前にそれがキラキラと輝いて、どこかピカピカしたローブが出来上がった。
その時に、スキルの高い職人が作ると、普通より良いハイクオリティ品が出来るのだと教わって、さすがサビトだと感心する。
そんな風に合成を各種あげているサビトが武器から靴まで全部作ってくれたのだが、もらった端から身につけても見かけは相変わらずブルーのドレスだ。
え?と不思議に思っていると、装備の欄で武器とか頭とか胴とかの他に外観頭とか、外観胴とかいう欄があって、そこにオシャレ装備を身につけると、効果はないが外観が変わるのだと教えられた。
え?と不思議に思っていると、装備の欄で武器とか頭とか胴とかの他に外観頭とか、外観胴とかいう欄があって、そこにオシャレ装備を身につけると、効果はないが外観が変わるのだと教えられた。
なるほど…と思って周りを見て見れば、確かに普通に冒険者のような外見のキャラもいれば、なんだかオシャレな格好をしているキャラもいる。
ファンタジーらしく様々な格好をしているキャラを眺めているだけでも十分楽しい。
そんな中で、まるでお姫様のようなふんわりとしたドレスを着た少女キャラがつけている青い薔薇のブローチが目に入った。
じ~っと見ているギユウの視線を追うサビト。
──ああ、ノーブルローズか…。あれは着けるキャラの性別によって外観が変わる面白い装備なんだ。
ファンタジーらしく様々な格好をしているキャラを眺めているだけでも十分楽しい。
そんな中で、まるでお姫様のようなふんわりとしたドレスを着た少女キャラがつけている青い薔薇のブローチが目に入った。
じ~っと見ているギユウの視線を追うサビト。
──ああ、ノーブルローズか…。あれは着けるキャラの性別によって外観が変わる面白い装備なんだ。
と、教えてくれる。
可愛いな…とは思ったが、昨日競売で、装備部位の横に外観とついているのは何故だろうと思いつつ覗いた装備は、どれも随分と高額だった。
まあ、今にして思えば、外観とついているのはどれもオシャレ装備なので、必要な装備をそろえ終わってお金が余っているプレイヤーが買うものだからなのだろうと、予想は着く。
そういう意味では知らなかったとはいえ、ギユウが着ているこのドレスも、タンジロウがかなり大変な思いをして入手してくれたものなのだろうから、あとでよくお礼を言わなくては…と、そんなことを考えていると、
──今日はちょっと変わった場所で狩りをするか…
と、サビトに促されて、ギユウは了承して街を出た。
そうして連れてこられたのはローズキャッスルという茨に囲まれた城の中。
前日にマジックフォレストに行った時と違い、ナイトのサビトと一緒ということで、観光ではなくレベル上げ。
城の中でウロウロとしているローズバトラーと言う少しドラキュラを思わせるようなモンスターが狩るターゲットである。
このモンスターはLv58のモンスターというだけではなく、攻撃を受けると周りの敵も寄ってくるという、いわゆるリンクをする敵で、倒すのには複数の敵を相手にしていかなければならない。
だから敵の攻撃を全部引き受けてくれるタンクジョブがいないとなかなか厳しい相手だ。
しかし昨日の狩りでタンジロウが絶賛していたが、サビトはかなり上手なナイトらしく、敵にギユウを殴らせる事はしない。
今も一瞬、ヘイト集めが遅れてギユウの方へ敵が向かいかけたが、殴られる前に自分にヘイトを戻していた。
それに対して、
「すまないっ、少しタゲが流れたな。ヒヤッとさせて悪い」
なんて謝られたが、錆兎が居れば殴られることなどないと信じているので、ヒヤッとなんて全然していない。
可愛いな…とは思ったが、昨日競売で、装備部位の横に外観とついているのは何故だろうと思いつつ覗いた装備は、どれも随分と高額だった。
まあ、今にして思えば、外観とついているのはどれもオシャレ装備なので、必要な装備をそろえ終わってお金が余っているプレイヤーが買うものだからなのだろうと、予想は着く。
そういう意味では知らなかったとはいえ、ギユウが着ているこのドレスも、タンジロウがかなり大変な思いをして入手してくれたものなのだろうから、あとでよくお礼を言わなくては…と、そんなことを考えていると、
──今日はちょっと変わった場所で狩りをするか…
と、サビトに促されて、ギユウは了承して街を出た。
そうして連れてこられたのはローズキャッスルという茨に囲まれた城の中。
前日にマジックフォレストに行った時と違い、ナイトのサビトと一緒ということで、観光ではなくレベル上げ。
城の中でウロウロとしているローズバトラーと言う少しドラキュラを思わせるようなモンスターが狩るターゲットである。
このモンスターはLv58のモンスターというだけではなく、攻撃を受けると周りの敵も寄ってくるという、いわゆるリンクをする敵で、倒すのには複数の敵を相手にしていかなければならない。
だから敵の攻撃を全部引き受けてくれるタンクジョブがいないとなかなか厳しい相手だ。
しかし昨日の狩りでタンジロウが絶賛していたが、サビトはかなり上手なナイトらしく、敵にギユウを殴らせる事はしない。
今も一瞬、ヘイト集めが遅れてギユウの方へ敵が向かいかけたが、殴られる前に自分にヘイトを戻していた。
それに対して、
「すまないっ、少しタゲが流れたな。ヒヤッとさせて悪い」
なんて謝られたが、錆兎が居れば殴られることなどないと信じているので、ヒヤッとなんて全然していない。
こうして、釣ってヘイトをあげて殴って倒してと目まぐるしいサビトに、ひたすらヒールをかけて、MPが完全になくなる前に座って回復するを繰り返すギユウ。
昨日よりずっとハイペースで、義勇がなかなか必死にディスプレイの表示を追いつつコントローラを操作していると、ピロン!と音がして、右上の手紙のマークがピコピコ点灯した。
『まって』
慣れないながらも義勇がなんとかそう打つと、
『ああ、どうした?いったんディフェンダー入れるし自分でヒール使うから、ギユウは止めて良いぞ』
昨日よりずっとハイペースで、義勇がなかなか必死にディスプレイの表示を追いつつコントローラを操作していると、ピロン!と音がして、右上の手紙のマークがピコピコ点灯した。
『まって』
慣れないながらも義勇がなんとかそう打つと、
『ああ、どうした?いったんディフェンダー入れるし自分でヒール使うから、ギユウは止めて良いぞ』
と、あんなに色々アビを使いながらどうしてそんなスピードで打てるのかわからないが、サビトがそう言ってくる。
そこでその言葉に甘えさせてもらって、
『なんか…メッセージが来てるみたいで…』
と言いながら、ギユウはメッセージを開いた。
………
………
………
ギユウが無言なことで察したのだろう。
『…不死川からか?…さっき宇髄に教えたばかりなのに、随分早いな…
…で?…なんて?』
と、聞いてくる。
『…フレ登録をしろっていうことと…あと、今いる場所を教えろって……』
『ずいぶんとせっかちな奴だな…』
ギユウの返事にサビトはザクリと抱えていた敵を1体倒しきると、次の1体にターゲットを変えた。
アビリティを駆使して戦闘をしながらも、全く問題なく会話が出来るのがすごい…とギユウは感心するが、とりあえず、それよりもまず、返事を考えなければならない。
そんなことを思っていると、なんとサビトが考えてくれる。
『今は狩りの最中だから無理、で、いい。
それ以上はこいつを倒しきったら俺が天元に電話する』
と言われて、ギユウはうんうんと頷くと、言われた言葉をそのまま打ち込んだ。
そんなやり取りの間に、着実にHPを削ったらしく、もう一体の方を倒しきったサビトは、ギユウを敵がポップしない隅っこの方へと促して、
『ちょっと電話するからいったん休憩な』
と言うと、動かなくなった。
それから数分後…
『よし、戻った。
天元には明らかに戦闘中にメッセ寄越すのは迷惑だからやめさせろって言ったから、もう来ないと思う。
でもまあ、そろそろいい時間だから、あと3戦くらいで戻るか…』
と、サビトが再度動き出す。
『ありがとう。助かった』
と、ギユウもその後ろに続くと、戦闘再開。
そうしてローズバトラーを2体倒した後の最後の1体。
倒し終わると、ドロップしたアイテムを表示するログが流れる。
『お、出たな。ギユウ、それを一旦ロットしてくれ』
これまでのドロップアイテムはずっと薔薇の蕾で、それは調理のローズヒップティの素材だとのことでギユウに全てくれていたのだが、今初めて出たのはローズエレメンタルというアイテム。
『滅多にでないものだから、無理かと思ったんだが、運が良かったな。
これをお前と取りたくて、この場所を選んだんだ』
と、どこか楽し気な様子でサビトが言った。
そこでギユウがロットしたのを確認すると、サビトはロットをせずにパスをして、ギユウが受け取ることが確定する。
これをお前と取りたくて、この場所を選んだんだ』
と、どこか楽し気な様子でサビトが言った。
そこでギユウがロットしたのを確認すると、サビトはロットをせずにパスをして、ギユウが受け取ることが確定する。
『…これは?』
わざわざサビトが取りに来るのだから、何かあるアイテムなのだろうと思って聞いてみると、
『裁縫の合成素材だ。ちょっとやりたいことがあってな。街に着いて準備が整ったら説明する。だから、戻るぞ』
と、サビトはそう言ってワープストーンを使った。
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