すっかり日常になりつつある撮影の合間の休憩時間…錆兎に確認するようにそう言ってみる。
本気でこんな有名になってスパイでしたなんて知れたら義勇が処分されるだけじゃすまないんじゃないだろうか…と、心配はつきない。
が、当たり前に
「もうそんな嘘言って離れようとしないでも、皆お前の事わかってくれているから大丈夫だぞ?
あまり色々思いつめるな。良くならないぞ?」
と返される。
錆兎に言っても信じてもらえないので実弥にも同じ事を言ってみた。
「あのなぁ…敵地に潜入しようと思ったらまずちゃんと心臓治さないとなぁ。
術後2年はまだ病人だからなぁ?」
「…いや…その…病人に見せかけるために開胸手術しただけで…」
「あ~…一応俺はとにかく胡蝶はちゃんとした医者だからなぁ?
フリかどうかくらいはみわけつくぞ?
まあ…病気でもないのに意志の力で本当に発作起こす能力とかあるなら別だけどなぁ。
そんなこと出来たら魔法使いだ」
と、思いきり本気にされずに、むしろ笑われた。
「宇髄……」
「あのな、俺も諜報活動もしてるから同類はなんとな~くわかるぜ?」
「じゃあっ!」
「お前さんほどその手のものから縁遠い人間も珍しいと思う。
とりあえずな…もう少し世間てものを知ってからその手の嘘つこうぜ?」
スパイらしくない、スパイに見えないスパイこそ優秀なスパイじゃないかっ!
と、プク~っと膨れて見ると、
「膨れた義勇も可愛いな」
と、錆兎にぎゅうぎゅう抱きしめられる。
本当に…それこそ基地中に錆兎の関係者と知れ渡った状態でスパイだとバレたら可愛いなんて言ってられないぞ…と、再度心配になって訴えるが、
「お前を陥れようなんて輩出てきたら俺が成敗してやる」
と、錆兎が
「診断書とか心電図とかレントゲン写真とか諸々コピーして説明付けて配ってやるよ」
と、実弥が
「お前さんみたいなスパイしかいないなら、俺は向こうの軍で高報酬でスパイがなんたるかを伝授しに行ってやるよ」
と、宇髄がそれぞれ口をそろえて言う。
あまり色々思いつめるな。良くならないぞ?」
と返される。
錆兎に言っても信じてもらえないので実弥にも同じ事を言ってみた。
「あのなぁ…敵地に潜入しようと思ったらまずちゃんと心臓治さないとなぁ。
術後2年はまだ病人だからなぁ?」
「…いや…その…病人に見せかけるために開胸手術しただけで…」
「あ~…一応俺はとにかく胡蝶はちゃんとした医者だからなぁ?
フリかどうかくらいはみわけつくぞ?
まあ…病気でもないのに意志の力で本当に発作起こす能力とかあるなら別だけどなぁ。
そんなこと出来たら魔法使いだ」
と、思いきり本気にされずに、むしろ笑われた。
「宇髄……」
「あのな、俺も諜報活動もしてるから同類はなんとな~くわかるぜ?」
「じゃあっ!」
「お前さんほどその手のものから縁遠い人間も珍しいと思う。
とりあえずな…もう少し世間てものを知ってからその手の嘘つこうぜ?」
スパイらしくない、スパイに見えないスパイこそ優秀なスパイじゃないかっ!
と、プク~っと膨れて見ると、
「膨れた義勇も可愛いな」
と、錆兎にぎゅうぎゅう抱きしめられる。
本当に…それこそ基地中に錆兎の関係者と知れ渡った状態でスパイだとバレたら可愛いなんて言ってられないぞ…と、再度心配になって訴えるが、
「お前を陥れようなんて輩出てきたら俺が成敗してやる」
と、錆兎が
「診断書とか心電図とかレントゲン写真とか諸々コピーして説明付けて配ってやるよ」
と、実弥が
「お前さんみたいなスパイしかいないなら、俺は向こうの軍で高報酬でスパイがなんたるかを伝授しに行ってやるよ」
と、宇髄がそれぞれ口をそろえて言う。
そして甘露寺までがクスクスと笑いながら
「こんな可愛らしいスパイなら私の所にもぜひ来て頂きたいわ」
と、言うのに、義勇はまたぷく~っと膨れてみせるが、そこでただ一人善逸が
「…ごめんネ…。俺が変なタイミングで連れ出してあんな変な噂耳に入れちゃったから…。
それが原因であやうく義勇死んじゃうとこだったし…ホントごめん…」
と、ひどく落ち込み始めたので、義勇もそれ以上の主張は諦めた。
誰に言えば信じてもらえるのだろうか…。
よしんば自軍の他の人間を捕まえて証明させようとしたところで、義勇の存在を知っているのは手術した猗窩座と義勇を育てた玉壺大佐だけだ。
証明しようがない…と、義勇は落ち込むが、何故そうまでして証明しようがないことを証明する必要性があるのかはわかっていなかったりする。
実は…中途半端にバレる可能性があるなら別として、どうやってもバレようがない事なら、そこまで必死にバラす必要はないのだ…という考えも頭にない。
そのあたりの盲目さが宇髄にスパイ失格と言われる原因だということにも当然気づいてない。
カミングアウトしようとすればするほど、どんどんドツボにはまっていく。
『実はスパイなんだ…』という義勇の言葉は、半ばありえない冗談のような形で捉えられる方向で落ち着きつつある。
こうしてなし崩し的にこちらの軍の側の一員として静かに暮す事になるのだろうか…
いや…そう思って諦めかけていた頃に、不測の事態というものは起きるものである。
「こんな可愛らしいスパイなら私の所にもぜひ来て頂きたいわ」
と、言うのに、義勇はまたぷく~っと膨れてみせるが、そこでただ一人善逸が
「…ごめんネ…。俺が変なタイミングで連れ出してあんな変な噂耳に入れちゃったから…。
それが原因であやうく義勇死んじゃうとこだったし…ホントごめん…」
と、ひどく落ち込み始めたので、義勇もそれ以上の主張は諦めた。
誰に言えば信じてもらえるのだろうか…。
よしんば自軍の他の人間を捕まえて証明させようとしたところで、義勇の存在を知っているのは手術した猗窩座と義勇を育てた玉壺大佐だけだ。
証明しようがない…と、義勇は落ち込むが、何故そうまでして証明しようがないことを証明する必要性があるのかはわかっていなかったりする。
実は…中途半端にバレる可能性があるなら別として、どうやってもバレようがない事なら、そこまで必死にバラす必要はないのだ…という考えも頭にない。
そのあたりの盲目さが宇髄にスパイ失格と言われる原因だということにも当然気づいてない。
カミングアウトしようとすればするほど、どんどんドツボにはまっていく。
『実はスパイなんだ…』という義勇の言葉は、半ばありえない冗談のような形で捉えられる方向で落ち着きつつある。
こうしてなし崩し的にこちらの軍の側の一員として静かに暮す事になるのだろうか…
いや…そう思って諦めかけていた頃に、不測の事態というものは起きるものである。
義勇の正体を知る数少ない人物…玉壺大佐の手によって…。
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