オンラインゲーム殺人事件18_ミッション(10日目)─鱗滝錆兎の場合

今日の今後の予定はミッション4をクリアする事だ。
ただ、その前にやることがある。

さきほど冗談を言ったら本気にしたギユウに怒られてしまったので、お詫びにギユウが欲しがっていたちょっとした遊び装備を取ってきてやる約束をしたのだ。


ということで、他がミッションを受けに行っている間、サクッとそれを取りに行く。

まあ錆兎からすれば実にあっけなくも簡単に取れるもので、10分ほどで取って待ち合わせ場所の城門前に行くが、みんなミッションを引き受ける時のイベント動画をみているのだろう。
まだ誰も来ていない。

手持ち無沙汰だしコーヒーでも入れるか…と、錆兎はキャラを放置で立ち上がりかけたが、そこに珍しい相手からのウィスが入ってきた。

ウィスの送り主はエドガー。
前回イヴが怪しいと主張していたウィザードだ。


(突然ごめん。僕の長年培われてきた洞察力だと、君が一番人間性的にも理性的にも信用できる気がしたんで相談したい)
と褒め殺しから入ってくるのに、

(あ~、まあ信用できるかどうかは別にして、言いたい事あるなら聞くが?)
と、軽く流しておく。

思い切り何か期待されても困るし、でも情報はなんでも集めておきたいのでそう返しておくと、エドガーは続けた。

(頭も…良いらしいね。安心した。
最初に言っておくけど、僕の事は君の他の仲間にも言わないで欲しい)

(あ~、はいはい。エドガーの名前出さなきゃ情報はもらしてもいいか?
例えば…俺らがショウが秋本翔太って知らなくてエドガーがそれ知ってて俺にショウ=秋本翔太だと言ったとして、それをある筋から知ったんだけどショウ=秋本翔太らしいぞ、って感じで)

(ああ、それはいいよ。
漏らして欲しくない事の時はその都度僕の方がそれを付け加えるから)

(了解。で?相談とは?)

(それを証明する術は本当にないんだけど、僕は今回の殺人には一切関与してないし、君もそうだと僕は確信してる。
というか…僕の判断で一番犯人だという可能性が少ないのが君だと思ってるんだ。
で、僕は誰が犯人なのかを突き止めて行きたいと思ってるんだけど、個人で動いてるあたりはともかくとして固定パーティーだと人物像を把握しにくいんで、できれば君の仲間がどんな感じの人物なのかとか教えてもらえるとありがたい。
もちろん別に君の仲間を特に疑ってるとかじゃなくて、とにかく集められるだけの情報を集めて、その中から必要な情報と不必要な情報を取捨選択して推理を進めていきたいんだ

ん~~どうするか…と錆兎は天井を仰ぐ。
まあ…流す情報はこちらで選択できるわけだから個人情報とかをもらさなければいいだけだが、問題はそれを他に隠してという事がバレたらこんな疑心暗鬼になりやすい状況なだけに仲間の信頼を失いかねない。

しかし向こうからも有益な情報がくる可能性もあるわけだし…。

義勇はもう今はほぼ一日24時間一緒にいて、こちらが心配になるほど錆兎の事を信頼しているから問題ない。
タンジロウは気にしないタイプだと思う。
問題は…非常に悲観的な方向に考えるゼンイツだ…
隠しごとをしているのがバレて信用を失って暴走されるのは怖い。

(ちょっと考えさせてくれ。
俺は俺の仲間を信用しているが、そこで隠し事をすると疑心暗鬼に陥るやつも当然いるから)
とりあえずそう返しておく。

(もっともな話だね。一応…僕が言いだした事だし僕の方からは随時情報が入り次第送らせてもらうよ)
幸いエドガーはそれを好意的に取ってくれたらしく、もめずに終わった。


そんなやりとりをしているうちに3人が集まってきて、いよいよミッション4に出発だ。

ミッションも3までは正直ソロでも出来た。
というか、そこまでは他のメンバーに素材狩りなどで暇をつぶさせている間に情報を集めるためソロ特攻&クリア。
その後メンバーを連れてクリアさせた。

その感覚で4も覗いて来たのだがこれは無理だった。

やる事はやっぱり中ボス退治。
街を出て海岸とは反対方向に進んだ山の中。
一番最初のミッションで麓の兵隊に手紙を渡したあの山の上だ。

山の中腹に敵が1体。
ドアの向こうに1体目の敵。
しかしドアを開けると奥にいる敵も襲ってくるしかけだ。

一体ずつやろうと思うと奥の敵からやらないとだが、ドアを開けずに奥の敵の所に行くには一定のタイミングで炎が吹き出したり落とし穴が移動する脇道を通らなくてはならない。

これ…他はとにかくとしてギユウには無理だな…とは思うものの、奥の敵は状態異常がひどすぎてプリーストがいないとソロで倒せない。
これが一番の問題だ。

最善は…ドアを開けずに俺が脇道通ってドアの近くまで持ってきて皆で叩いて、その後ドアを開けて沸いた敵を全員叩く…だな、と錆兎は結論づけて、全員に作戦を説明した。

こうして説明後、実際にやってみて問題なくクリア。
今回はプリーストもいるし、削り、盾、支援とジョブのバランスの良い4人のパーティーはサクッと倒せた。
城で報告して初めてクリアなので、あとは報告に戻るだけの帰り道。
いきなりギユウが崖から滑り落ちた。

「…ギユウ、そっちになにかあるのか?
それとも単純な操作ミスか?」
と、錆兎はリアルで義勇に声をかけた。

義勇の家に泊まるようになってから、錆兎と義勇はリビングのソファに座ってログインしている。

それでも普段はそばにいるという事が知れないようにと極力会話はゲーム内で済ませているのだが、緊急時は錆兎はとにかくとして、義勇はキーボードを打つ余裕がない。
だからリアルで声をかけたのだが、返事がない。

そこでちらりと視線を向けると、なんだか真っ赤な顔で震えながらうつむいていた。

…なんだか痴漢に耐える少女のようだな…と、思ったあたりで、錆兎まで動揺してしまう。
まあ、他人よりもかなり出来る人間だといっても、一応青少年なわけなので……

それでも脳内に浮かぶ色々けしからん妄想を振り払い、錆兎はゲーム内で

『ギユウ…また何かミスったな?
いい。俺もそちらへ行くから、タンジロウとゼンイツはこの先アクティブな敵もいないし、2人でこのまま街へ戻ってくれ』
と、言って、自分もギユウを追って飛び降りた。

そして
『わかりました。気をつけて』
と、返事をしてそのまま進んでいくタンジロウとゼンイツを見送ると、いったん飛び降りた先に危険そうな敵がいないのを確認後、リアルでひょいっとギユウのPCを覗き込んだ。



(ギユウ、今どこ?一緒に遊びに行かない?)
(ギユウってさ、ってリアルでもやっぱり可愛かったりする?)
(ギユウってさ、恋人いるの?)
(もしかしたら今フリーだったりする?)
(いないならさ…溜まった時って自分でしてんの?)
(週何回くらい?)
(その時どんな相手を想像してやってる?)
(同性はダメな人?)

怒涛のウィスが目に入る。
相手は例のオスカーだ。

さきほどの自分の、──痴漢に耐える少女のよう──と言う印象はあながち的外れでもなかったと思う。

「ただの頭の沸いた馬鹿だ。気にするな、義勇。
俺を追尾しておけ。とりあえず街に戻るぞ。
で、街に戻ったらお前はタンジロウ達と合流な。
俺はこいつを怒鳴りつけてくる」

そう言って錆兎は義勇の頭をポンポンと軽く叩いて、自分の席に戻った。

「追尾したか?進むぞ」
と声をかけて、義勇が頷くとそのまま街を目指して進む。


義勇と一緒にいるようになってわかった事実。
オスカーは確かにサビトにも構うくらいだから、根っから誰でも良い変態なのだろうが、それを別にしても、義勇はこの手の人間を呼び込みやすい。

ある時、固定電話の受話器を持ったまま義勇が困惑したように立ち尽くしているので、
「誰からなんだ?」
と聞くと、渡された受話器。
それを耳にあててみると、ハァハァと男が荒い息遣いをしている。

それはいきなり最大の音量にした目覚まし時計に押し当てたら、速攻で切れた。
そのあと何度かかかってきたが、全部同じ対応をしたら、その後かかってこなくなった。

買い物に出かければ、会計のためにちょっと目を離したスキに知らない中年男に腕をひっぱられて連れて行かれかけているし、錆兎と同い年の男子高校生であるはずなのに、何故ここまで変態を引き寄せる?

とにかく義勇は自分が守らねば!と、錆兎は強く強くそう思う。


それはリアルのみならず、ネット内でも同じこと。

街についてギユウをゼンイツ達に引き渡すと、サビトはオスカーを城の武器庫裏に呼び出した。

そうして、リアルの方で少し心細げな視線を向けてくる義勇に
「心配するな。以前と同じに迷惑行為を続けるなら運営に通報すると最終通告をして、その後も続けるようなら本当に通告するだけだ。お前はパーティの方に集中しろ」
と、苦笑する。

それに少しホッとしたようにコクンと子どもじみた様子で頷く義勇に錆兎もうなずき返して、画面の方に視線を戻した。


「やあっ!サビトの方からウィスもらえるなんて嬉しいよっ!」
呼び出して5分で来るオスカー。
ネット内のキャラなのに、本当に嬉しそうな雰囲気が溢れている。

ただの構ってちゃんなのかも知れない…そう思いながらも錆兎はリアルでため息。

「わざわざ足を運ばせたのは悪かった。
だが、俺は全く嬉しくない。
警告はこれで二度目だ。三度目はない。
今度ギユウにおかしなウィスを送ってきたら、有無を言わさず運営に通報して対処を願い出るからそのつもりで。
お前は今後一切ギユウに構うな。
以上、話はそれだけだ」

こういう輩は怯えるのはもちろん、下手に怒っても喜ぶだけかも知れない。
そう思って、なるべく相手に構う感を出さないように突き放したつもりだった。

ところが、そんな言葉にすら、さらなるカオスが返ってくる。

「ギユウにおかしな質問してきても全て俺に報告させるし、スルーさせるから無駄だぞ?
だからどうしても必要な質問だったら俺の方に送れ

と、続けるサビトに対してパ~ン!!!!と感動した時の効果音と共に
「何それ素敵っ!!!!」
と、いきなり返してくるオスカーに、さすがの錆兎もぽかんと呆ける。

「もしかして、2人は恋人同士だったりするの?!
ギユウ、サビトに泣きついたりとか?!
怖いことがあるといつもサビトに相談するの?!
いつもいつもカッコいいサビトが可愛いギユウを守ってるのね。
ああ…尊い……


日本語が…わからない……

全国模試で1位になったこともあるエリート高校生が、初めて自らの読解力に限界を感じた。

…落ち着け…落ち着け、錆兎。お前は男だろう?
落ち着いて、状況、言葉選び、相手の人柄その他から、解読の糸口を探せ…

そして熟考……解答にたどり着いた。

「…お前…もしかして、腐女子とかいう人種か?」

そう言えば多数いる従姉妹達の中で、何が楽しいのかわからないが男同士の絡みを好む輩がいたように思う。

それは正解だったようだが、返ってきた答えは

「え?え?なんかその言い方、サビトってリアルでも硬派な感じ?!
やっぱり女よりギユウ?!素敵っ!!」
で、頭が痛くなってきた。

はぁ~と眉間に手をあててため息をつく錆兎にリアルで義勇が気遣わしげな視線を送ってくるので、

「ああ、大丈夫。なんでもない。
バカバカしくて力が抜けただけだ。
何も心配しなくて良いから、お前はお前のパーティに集中しとけ」
と、少し手を伸ばしてポンポンと義勇の頭を軽く叩くと、笑いかけてやる。

それに少し安堵したような笑みを浮かべて頷く義勇は可愛い。

そうして少しガス抜きをして、錆兎は再度ディスプレイの方に向き直った。

「お前な…今どういう時だと思っている?
殺人事件が起こっている中で話すことではないだろう?
どうしてもその手の話がしたければ、誰かが魔王を倒して安全になってからにしろ。
とにかくそれまではもう俺達には構うな。
さっきの話は本気だぞ。
次にギユウを始め、うちの仲間にちょっかいを掛けたら、次は警告なしで運営に通報するからな」

と、切り上げて、仲間たちに合流しようと背を向けると、

「うん!じゃあ、魔王が倒れたらねーー!!!
と、もう全然通じていないのか、思い切り楽しげにブンブンと手を振られた。


その日はそれから時間もそうなかったので、素材狩り。
その後ログアウト。

普段ならそこですぐ着替えて寝るところなのだが、そろそろ脳内整理をしておいた方が良いだろう…。
そう思って、PC上でそれを書面化することで整理をしていると、

「錆兎、おきてるの珍しいな。飲み物いれるな」
と、義勇が立ち上がってペットボトルの無糖のストレートティとグラスを持ってくる。
そしてグラスにそれを注ぐと錆兎に手渡した。

「ん。サンキュ」
と、錆兎はそれを一口。

義勇はそうしておいて、くの字型なので広くはない錆兎の横にちょこんと座ってじ~っとしている。

「少しかかるから寝てて良いぞ?」
と、それに錆兎はそう言うが、義勇が

「…待ってる」
と、首を横に振るので

「そうか」
と、放っておくことにした。



そうして脳内整理を再開する。

実は錆兎的には今回の黒幕はアゾットだと思っていた。
証拠はない。
だがかなりの確率で当たりだと思っている。

最初はエドガーと同様にイヴが犯人かと思っていた。
なにしろ殺されたゴッドセイバーとショウ、二人とパーティを組んでいて1人無事なわけだし、二人のリアル情報も引き出せるだろうし、イヴに惹かれているようだった二人ならリアルでの呼び出しにも応じそうだ。

アゾットの言うように確かに普通なら自分が疑われるような殺し方はしないだろうが、高校生くらいだと馬鹿な奴は意外に馬鹿だ。
考えなしにライバルになりそうなあたりを無計画に殺していった可能性もある。

が、アゾット主体での顔見せの時にイヴの単独犯説に違和感を感じた。

これまでイヴは非常に単純に魔王を倒せるライバルになりそうなアタッカーを引き込んで殺していたはずだが、ここにきて全ジョブ一ライバルにならないアゾットと一緒にいる。

しかも以前の女王様然とした態度と一転、妙にか弱いキャラクタとして……。
まるで…人格でも変わったかのように……

それと同時にこれまでは非常に単純なように思えた状況がここにきて、ショウの言動に関してメグとイヴの食い違いがあったり、わざわざ全員のメルアド交換を申し出るくらいには周りとの接触を重視してきたメグがアゾット主体での顔合わせの席には何故か来ずにログアウトしたりと、事態が複雑化してきた。

これはまさか次の犠牲者はメグか?と思っていると、ゲームをしながらつけていたラジオで赤坂めぐみなる女子高生が殺害されたニュースが流れていて確信した。

顔見せのあたりで犯人が変わっている。

おそらく…最初の2件はイヴの単独犯。
非常に単純に可愛い女キャラで自分のライバルとなりそうなジョブの男に近づいて誘いだして殺していた。
しかしその後、その事に気付いたアゾットがイヴに接触。
協力を申し出てメグを殺させたというところだろうか。

いや、むしろ今までのイヴと同一人物ではなくなっているのかもしれない。
イヴ自身がすでに情報を引き出された上で殺されて、別の人間が成り代わっていると言う可能性も否定はできない気がする。
そして…成り代わっている人間はアゾットの関係者…。

一億を取れる可能性を考えれば、身代わりをやる人間がいても不思議ではない。
操ってる本人は、最終的に参加者の身元が割れている以上、イヴキャラで魔王を倒しても自分に一億が入る事はないわけだし、アゾットに協力して一億の中から分け前をもらうしかない。
そう考えれば…最終的にアゾットが一億を取って、イヴキャラを捨てる事になるため、イヴキャラがいくら疑われるような状況になろうと痛くもかゆくもないし、今の状況も全てつじつまがあうのではないだろうか。

そう思ってしまえば、アゾットというネーミングも非常に怪しい気がしてくる。

錆兎の記憶が正しければ、確か…16世紀頃に活躍したドイツの偉大な錬金術士バラケルススが持っていた短剣。
柄頭に水晶が埋め込まれており、そこには悪魔が封じ込まれていたというような事が本に書いてあった気がする。

そんな短剣だ。癒し手のプリーストにつけるような名前ではない。
付けるとしたら、よほどのへそ曲がりか…もしくは…陰惨な自己顕示欲の持ち主くらいだろう。

アゾットと言うのはそんな名前なのだ。
しかもそれをわかっていてわざとつけている斜に構えているような感じの奴ならそれも納得だが、いかにも癒し系という感じに見せている時点でアゾットは怪しい…

と言う事で錆兎の脳内では主犯がアゾット、実行犯もしくは協力者がイヴという事で決定していた。

あとの3人も完全な白とは断言できないが、犯行に可能なレベルの情報を得られるかどうかという事を考えると、難しい気がする。


当面警戒すべきは、イヴとアゾット…か……

そう結論づけて、あとは明日、と、思ってPCを閉じると、重くなった肩口に視線をやって、錆兎は苦笑した。

義勇がそこに頭をもたせかけてスヨスヨ寝ている。


ここ数日一緒に生活して気づいたことだが、義勇は人肌が好きらしい。

姉が亡くなって他人との接触がほぼなくなるまではとても可愛がらせて育てられたせいか、人見知りが激しいというわりに一度心を許してしまった相手とは常にどこかくっついていたがるようだ。

歩いていても自然に手が繋がれているか、錆兎の服の裾を掴んでいるし、家ではくの字のソファの曲がっているギリギリに座って、斜めに座る錆兎にどこか接触している。
寝る時などはこれがさらに顕著で、最初は離れて寝ていても起きる頃にはいつのまにか錆兎の懐にもぐりこむようにスヨスヨしている。

必ずしもいつも多くの接触をとは限らなくて、本当に身体の一部が触れていれば安心といった感じが、なんだか尻尾や足だけピトッと飼い主にくっつけて安心する子猫のようだ。

まあ一番好きなのは狭い場所で相手に密着している事のようだが…

それも、ずっと唯一甘えさせてくれる存在だった姉を亡くして、甘えることに飢えていたのだろうなと思うと、普段は自他共に厳しいと言われる錆兎でもついつい甘やかしてやりたくなって、散々甘やかしてしまうから余計なのかもしれないが…。


ともあれ、義勇はいま、ソファと錆兎の狭い隙間に挟まれるように熟睡をしている。
本当にこんな狭苦しい状態でよく眠れるなと思うのだが、すごく幸せそうな顔で眠っていて、起こすのが可哀想になってしまう。

本当は寝るなら着替えさせた方がいいのだが、一日くらいはまあいいか…と、錆兎は少し迷ったが結局そのまま義勇を抱えあげてベッドに放り込むと、自分もTシャツとジーンズのままその隣に潜り込んだ。


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