──うるせえっ!!もうこいつは俺様が嫁教育をして育てた俺様の嫁なんだから、黙って散れっ!!
のプロイセンの一喝で、とりあえず個々に昼食を作りに戻った面々。
そしてそれぞれ昼食を手にバルコニーに出てランチタイムだ。
なので日本は友人達と料理を持ち寄って食べていた。
「ヴェ…イギリスが普通に美味しいご飯作る日が来るなんてびっくりだねぇ…」
そんな中でイギリスが作ったミートソース入りのパイを一つかじりながらしみじみと言うイタリア。
以前、戦争中にイギリスに捕まった時も、このくらいの物が出て来ていたら、普通に大人しく捕まっていてあげたのに…と、思う。
その言葉に、日本も
「わが国には“料理は愛情”という言葉があるんですが…よもやイギリスさんにそれが当てはまるとは思ってもみませんでした。
愛情深い方ではあるんですが、料理と言う一点においては、何があっても変わらないのだと思っていたので、私も今回は驚きましたけどね…」
と、頷いて見せる。
しかしながら、唯一ドイツはその言葉に異を唱えた。
「別にイギリスの手に触れたからと言って食材に化学変化が起きるわけではあるまい?
きちんとした容量の食材をきちんとした手順できちんとした火加減や調理法で作成すれば、きちんとした料理が出来るのは当たり前だ。
問題なのは…その手順や調理法を誰も教えなかったというだけだろう?」
「ヴェッ!そうだよねっ!!
あいつ、紅茶やジャムは普通に美味いし、言われてみればそういうことなんだよね。
さすがドイツっ!!」
「いや…これは全て兄さんの受け売りなんだがな。
しかし実際きちんと教えたことで、こうやって食える物を作れるようになったと言う事は…世界中を恐怖の渦に陥れた諸悪の根源は一番古い付き合いで、その機会があったにもかかわらず放置していたあいつだな…」
と、ギロリと睨む先はフランス。
「ヴェ~。
確かにイギリスは一時フランス兄ちゃんの家で召使をしてた事もあるくらいだしね。
その気になれば教えられたかも?」
「あ~…まあ…イギリスさんは本当においしそうに物を食べられますから。
自分の作った物を食べさせて差し上げたいと思う気持ちはわからなくはないですけどね。
それに…プロイセン君は育てるのが上手な方ですから…
自分で美味しいモノを作れても上手に教えられるのはまた別の才能と申しますし、イギリスさんもフランスさん相手だと素直に教わらなかった可能性もあると思いますよ」
そんな事を話しながらも飽くまで遠目に和やかに食事を進める元枢軸国家達。
彼らが生温かい視線を向ける先にはプロイセンとイギリス…そして悪友達。
「お前らっ!俺様はイギリスと2人で飯食うんだから、あっち行けよっ!!」
と、ビシッと空いてるテーブルを指さすプロイセン。
元々そのつもりでわざわざ少し離れた2人席に座ったはずが、椅子を持って押しかけられて、一度は移動したものの、移動先にも付いてこられて今ここ状態だ。
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