ルッツがピンク送ってくるのは、単に最初にこの部屋見た時にピンクが目立ったから合わせた方が良いのかと思っただけで、あいつは自分が末っ子みたいなもんだから、男でも女でも、年下の親族が出来るの楽しみにしてる。
あとな、あれだ、ハンガリーが男生まれるのめっちゃ楽しみにしてるらしい。
シーランドと少年2人の写真撮りたいらしいぜ?
あいつアレな趣味だから、男だったらしっかりガードしねえと」
と、儀礼的な意味合いではなさそうなその国の名に、イギリスがおそるおそる反応する。
それにプロイセンは大きく頷いて見せた。
「あいつは病的な少年趣味だからな。
あと同じ趣味仲間の台湾とか?
あの辺の女連中は男生まれたら大はしゃぎだ。
あと…ぜってえに気をつけねえとなのはスペイン?
あのペドからはガチガードしねえとっ!」
そんな風に指折り数えて見せれば、少しずつ涙の量が減っていく。
そうして完全に零れ落ちる雫が止まった時、プロイセンはそっとイギリスの腹を撫でた。
「俺様は…男でも女でも良いけどな。
アルトも子も無事ならそれでいい。
だって、どっちでも水族館も遊園地もピクニックもショッピングも…なんでも家族で楽しめんだろ?
楽しいぜ?きっと」
ケセセっと笑うプロイセンは本当に楽しそうで、それもそっか…と、イギリスも不安に思っていたのが馬鹿らしくなってしまう。
そうだ。
プロイセンと自分が愛していたら、それで楽しい家族生活が送れるじゃないか。
そんな風に思いなおして頷くと、でも…と、プロイセンはぎゅうっとまた後ろからだきしめて
「子ども産まれても俺様のこともちゃんと構えよ?」
と、ぐりぐりと頭に額をすりつけた。
その後すぐくらいに、まるでプロイセンの言葉を裏付けるように、ちょっと早いかもしれないけど…と、ハンガリーから送られてきた木馬に添えられたカードには、
──男の子だったら色々撮影させてね?
と、添えられていて、ため息をつくプロイセンの横で、イギリスが笑う。
普通ならフザケルナ!と返すところなのだが、その笑顔に免じて、まあいいか…と、プロイセンは普通に贈り物の礼と、生まれたら見に来ても良いとの旨をハガキにしたためたのだった。
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