ヒロイン絶賛傷心中23

「…………」



あっけらかんと言う祈愛に、アントーニョは頭を抱えた。




正直…アントーニョをあんな風に振り回して頭を抱えさせる事ができる祈愛はすごい…と、ギルベルトはある意味感心した。




祈愛すげえ…まじすげえ…




さきほどまでの重い空気が一変、今度はアントーニョとアーサーのホモ疑惑から話題はアイドル女優の浅葱祈愛は腐女子?!という方向に移っていく。



アイドルとしてどう考えてもそれはまずいだろ…事務所納得してんのかよ…とギルベルトは思うわけだが、どうやら事務所は通していなかったらしい。

事務所関係者がかけつけて大騒ぎだが、祈愛は淡々としたものだ。



「BLはね、女の子にとっては絶対に当事者になりえない究極のファンタジー系少女漫画よ?
リアルで恋愛出来ないし、リアルに近い恋愛夢見て現実的な方向に走っちゃったらまずいじゃない。
だから誰とは言えないけど、アイドルや女優には意外に隠れ腐女子多いんだから」

などと言い放って、社長が悲鳴を上げている。



こうしてアントーニョの方はうやむやに終わり…ウェンズディの方もぎりぎりのところで追いつめられる事なく逃げ切れて、ドタバタの中で会見の時間が終了した。



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