「アーサー、そろそろ時間だけど出られる?」
とこちらもアーサーにはにこやかに聞いたあと、
「そっちの3馬鹿も早く支度しなさいよっ!」
と、残り3人には冷ややかな視線を向ける。
「なんでみんなアーサーに対してだけ態度違うのよっ、お兄さんの事も少しは愛そうよっ」
と、そこで先程のやりとりを引きずってかそう言うフランシスに
「「「だってアーサー可愛いから」」」
と、そこは悪友二人とエリザが口を揃えた。
「え~お兄さんだって綺麗でしょ?綺麗なお兄さんは嫌いですか?」
と、そこで口を尖らせるフランシスにアントーニョとエリザは容赦なく
「「キモイ」」
と口を揃え、唯一ギルベルトだけが
「まあ…いいやつだとは思うけど、俺様そういう趣味ねえからさ。
いや、何も知らねえ女にだったら好かれるんじゃね?変態とかそういうのも気をつければバレないと思うし…」
などと真面目にフォローを入れようとして自爆。
「お兄さん…地味にギルちゃんのフォローの方がダメージでかいわ…」
と、呆れ半分ため息をついた。
まあそのあたりは本当にお約束な感じでオロオロと動揺する根が真面目な長男気質のギルベルトをよそに、パッと切り替える一人っ子&末っ子気質組。
「マネージャーの車で行くの?」
とさっさとコートを着込んで聞くフランに襟元と裾にフェイクファーのついた上品な白いコートをまとったエリザはチラリとアントーニョに視線を向けた。
「なん?」
「トーニョは天使ちゃん連れで自力でOKよね?」
「おん。」
「場所わかる?」
「わかるで~。去年と一緒やんな?」
「そそ。一応地図渡しておくわね」
と、アントーニョに地図を渡して、
「じゃ、残りは行くわよ。」
と、二人を促す。
それを見てアントーニョも
「ほな俺らも行こか~」
とアーサーに向かって手を伸ばした。
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