ローズ・プリンス・オペラ・スクール第十一章_5

夢の中で


フランシスの案をローマが説明すると、アントーニョは当然激怒した。
自分の対なのだから、自分が説得に行くと…。

「それは…無理…なんだよな?」
と、ローマは少し考えてフランシスに確認をする。
そして当のフランシスも考えこむ。

「なあ、どう考えたってフランより俺の方が説得できるやろ?!」
考えこむ二人に焦れたようにアントーニョが言うが、フランシスは、ちょっと待って、と、それを制した。

「あのね、とりあえず先に俺に試させて?
俺が接触持つ事自体、絶対的に成功するとは限らないのね。
ヘタすると本当に心を壊しちゃう可能性だってあるの。
でも俺だけならヤバイって思った時に即撤退できるから。
それで大丈夫そうだってわかったら俺が媒体になってトーニョと坊ちゃんをリンクするって事も試してみても良いよ。
…まあやったことないから本当に出来るとはわからないけど。」

「できへんでもやってやっ!」
と苛々とそういうアントーニョに苦笑しながらも、とりあえず了承は得られたものとして、フランシスは

「とりあえずリンク中は俺も無防備になるから俺の身体宜しくね。」
と、ギルベルトにたのむ。

「おう、任せとけ。
トーニョもアーサー本当に助けてえんなら、絶対に邪魔すんなよ?」
と、ギルベルトがそれを受けてアントーニョに再確認すると、アントーニョも渋々うなづいた。





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