そこについた頃には完全に日が落ちていた。
「とりあえず様子見すっから、第二段階だ、ルッツ」
ギルベルトがそう声をかけると、
――了解した。
と、可愛らしい小鳥に不似合いな声で了承の意を伝えて、ギルベルトの頭の小鳥はパタパタと羽を広げて差し出すギルベルトの腕に移動すると、サ~っと青い竜巻を巻き起こす。
――戦闘準備完了だ、兄さん
青い竜巻の通り過ぎた後には艶やかな羽を広げる黒い鷲…。
「お~けぃ、ルッツ。行くぜ?」
目の前には異形のモノ…初めて戦闘に出た1年前は随分とそのオドロオドロしさに引いたものだが、今では慣れた。
「ま、お前の餌も稼がねえとだしな。」
ニヤリと腕にとまる鷹に笑いかけると、ギルベルトは宝玉を細身の剣へと変形させた。
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