ペナルティらぶアナザーSBG_21_少年達のどや顔報告_宇髄視点

──あ~…始まったなぁ、こりゃ…

と、本題に入る気配を察知して、宇髄はこぼれると片付けが大変そうなものをそっと実弥から遠ざけ始める。

告白は罰ゲームだった…そう言えば義勇がへこむと信じて口にした実弥の予想はしかし、ここで大きく裏切られた。

──ああ、それもちゃんと報告済みだから安心しろ。
と義勇の代わりに笑顔で答える錆兎。

──へ??
と、口をぽかんと開けて呆ける実弥。

義勇は相変わらずニコニコと錆兎に寄り添っている。


「俺は先週の金曜日にカードゲームに負けた罰ゲームとして不死川、お前に義勇に告白をしろと言われた。
だから翌日の土曜日に義勇の家に行って、好きだと伝えて互いに交際したいと思っているということを確認したうえで、何故突然の告白なのかという説明をしたんだ。

つまり…義勇を好きだというのは本当。
しかし以前は俺が義勇に近づこうとすると宇髄があまり良い顔をしなかった。
俺はそれを義勇が人見知りだから親しくない俺が近づくことであまりストレスを与えてくれるなという宇髄の義勇に対する思いやりと思っていたんだ。
が、今回宇髄がいる前で義勇に告白という話を止めなかった時点で、宇髄はそれを大丈夫と判断したんだなと思って告白することにした。

俺的にはきちんとシチュエーションを考えて告白したかったんだが、これを逃すとまた何かで機会を逸するかもしれない。
だからきっかけが罰ゲームでも忙しなくてもとにかく先に告白をしておきたかった…という事だな。

それを聞いて義勇の方もこの突然でなんの準備もないままの告白というものについて納得してくれたんで、その後、翌日の日曜からきちんと一緒に出掛けたりして、交流を深めて今に至る」

内心うわ~っと思った。

宇髄が知る限り錆兎は気軽に善意を口に乗せるやつではあるが、恋情を語るようなタイプではない。
相手である義勇本人も第三者も居るこの場で堂々と好きだと言うとは思わなかった。

宇髄もそんな風にぽか~んと聞いているが、実弥も想定外の事が起きている驚きが勝っているのか、酔いで判断が遅れているのか、驚いた表情のまま反応がない。

そんな中で錆兎は堂々と続けた。

「俺は恋愛をするなら一生を共にするくらいのものが良いと思っていて、軽い遊びのような物は求めていないんだ。
だから正真正銘義勇が最初の恋人で…俺的には最後の恋人にするつもりなんだけどな?

そのつもりでこの1週間ほどの間に俺が一生付き合っていくであろう友人達には恋人として紹介しているし、義勇の唯一の肉親であるお姉さんには居住地が遠いからまだ足は運べてはいないが、電話では挨拶をした。
で、半年以内には有休をとって正式に挨拶に行こうと思っている」

そう言いつつ右手をかざすと、そこには指輪。
隣で義勇がどやあっとした顔でやはりお揃いの指輪をした右手をかざす。

普段は出来るエリートな錆兎と、何を考えているかわかりにくいスン…とした表情の義勇が、同じような少年のような得意げな顔で同じ動作をしているのがなんだかコミカルで面白い。

宇髄は思わず小さく吹き出した。

しかしながら、この場でただ一人、それが楽しくない人間である実弥は、手にしたグラスをドン!!とテーブルにたたきつけた。

そう、これを見越してテーブルに傷がつかないよう分厚いビニールのカバーを敷いた上でテーブルクロスをかけておいた自分にGJ!と宇髄が心の中で親指をグッと立てるほどには乱暴に…。







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