フランス兄さんの告白
「え?ナニソレ?嘘でしょ?お兄さん告白なんてされてないよ?」
込み入った話をするのに他人を気にしないでいいようにとプロイセンが席の移動をうながして、3人席についたあとに、ロマーノが自分が日本から聞いてきた事を話すと、フランスはブンブンと顔の前で大きく両手を振った。
「あのね、お兄さんは昨日の夜中にいきなり訪ねて来た坊ちゃんに、エイプリル・フールの協力しろって言われて乗っただけ。好きのすの字も出てません。」
「それ…どうなってんだ?」
プロイセンはロマーノに視線を向けるが、ロマーノも
「俺にだってわけわかんねえよ。」
と首を横に振る。
「お兄さんだってさ、そこに好きの言葉の一つでもあったなら、いくらエイプリル・フールだっていってもあの素直じゃない坊ちゃんの言葉だからね、少しは考えては見たと思うよ?でもエイプリル・フールで皆を騙すのに協力しろって言われたら、そこにお兄さんに対する恋愛感情なんて入りようないでしょ?」
「…うん…まあ、いくら自惚れ強いお前でも無理だな。」
きっぱり言うプロイセンに、フランスは
――なにそれ?プーちゃんさりげなくお兄さんにひどいこと言ってる自覚ある?!!
と、ハンカチを噛み締める。
「まあそんな事はどうでもいいんだが…」
――ちょ、ロマーノまでお兄さんに冷たくないっ?!
「結局どうなってんだ?ようは…日本に担がれたってことか?」
――ちょっと、無視ぃぃ~~?!!
「お前うるせえ。ちょっと黙れっ!」
プロイセンがフランスの頭を掴んでテーブルにゴン!と押し付ける。
そしてそれから抜けだそうとわたわた暴れるフランスを放置で、ロマーノに言った。
「とりあえず…今はもう時間が時間だし爺寝てるかもしんねえから、メール入れとくわ。
明日事情きこうぜ。
俺様ももうここまで巻き込まれちまったら気になるから。
明日、俺の泊まってる部屋集合でいいか?」
「ああ。たのむ。」
ロマーノがうなづくと、プロイセンはメールを打ち始めた。
もちろん…メールを打ち終わったあとに、今来たばかりのフランスを放置で解散したのは言うまでもない…。
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