プロローグ
あれから時は流れてもう12月。
当然普通に学校が始まっていて、私は極々普通の高校生に戻っていた。
こうして普通の高校生やってるとあのドタバタが夢見たいに思えてくる。
高校2年生の夏休み…その間だけみてた刺激的な夢…。
宿題をやりながらボ~っとそんな事を考えてると携帯がなった。
あ…ユートだ♪
「もしもし、ユート♪」
「ばんわ~、アオイ。明日さ、帰り遊びにいかない?」
「うん、いくいく~♪」
ユートとはあの後もよく会っている。
ただ、会ってやる事が一緒にマックでだべったりカラオケ行ったりだからなんとなくコウやフロウちゃんを誘うのは気が引ける。
どうしてるかなぁ…。
「コウ達にはあれから会ってる?」
ユートに聞いてみると、
「たまに電話で生存確認はいれてるよ、コウには」
との答え。
「どうしてる?元気そう?」
さらに聞くと、ユートがさらに答える。
「ん~、忙しいみたいだね。夏休み色々あったし勉強しないとって言ってた。」
「あ~…現役合格しないと針千本だもんねぇ…」
思わず思い出し笑いをする私に、
「なにそれ?」
と今度はユートの方から質問をしてきた。
…まずった……聞いてた事も秘密だったのに………
「あのさ…」
迷った末に私は口をひらいた。
「私が聞いてた事も、私から聞いたって事も絶対絶対秘密だよ。
でないと私がコウに殺されて川に浮いちゃうから」
ユートには……秘密持ちたくないんだよなぁ……。
しかたなしに私が言うと、ユートは電話の向こうでゴクリとつばをのみこんだ。
「そんなに……すごいこと?」
「……聞いてたってばれたら殺される程度には……」
私の答えにユートは
「すっごい聞きたい!絶対言わないからさ…」
と私をうながす。
私はその言葉にあの暑い夏の日に思いを馳せた
>>> Next
0 件のコメント :
コメントを投稿