帰宅後
「ロマと随分仲良うなったみたいやなぁ。家族みんな一緒で楽園やんなぁ」
翌朝二人でロマーノが作った朝食を食べているところに帰ってきたスペインは、すっかりなじんでいる二人を見て顔をほころばせた。
「遅えぞ!こんちくしょうめっ!留守中にフランスとか来てるしっ!」
「ん~でもロマがなんとかしてくれたんやろ?」
「しかたねえだろっ!」
「ありがとな~。さすが親分の自慢の子分や~」
「結構すごかったぞ、ロマーノ。あのクソヒゲに銃とか突きつけて追っ払ってたし。」
と、そこでイギリスもそう付け加える。
「ほ~、そりゃあ頼もしいなぁ。もうすぐ世界会議やし、色々ちょっかいかけてくる奴もおるから、ロマもなんかあったら頼むわ~。」
「何がなんかあったらだよっ。何もねえよっ」
当たり前に言うスペインにイギリスはそう突っ込む。
少し前だったらロマーノもイギリスに同意だったわけだが、今は思い切りスペインに同意だった。
こうしてスペインが帰ってきたことで安心してイタリアの自宅に帰って
「おかえり~。兄ちゃん、大丈夫だった?」
と心配そうに聞いてくる弟、ヴェネチアーノにロマーノは宣言する。
「大丈夫じゃねえよ。」
「ヴェ?」
「ほんっきで大丈夫じゃねえっ。イギリス様マジやべえ。いっそのことトマト一家で囲んどくか。お前もムキムキ野郎と一緒に手伝えよ。」
「ヴェ~??」
滅多にその気にならないが、一度その気になるとめっちゃ燃え上がるロマーノの100年に一度の使命感から広がる輪がこの後即連絡を取ったベルギーを通して各地へ広がっていくことを今はまだ誰も知らない。
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