作戦会議
「敵もさるものよね…」
青雲大学側の個室居酒屋で、ワイングラスを傾ける美女。
美人女子大生フランソワーズ・カークランド。
男子学生憧れの彼女には隠れたもう一つの顔がある。
それこそが、BL同人サークル【乙女ジャーナル】の人気作家、リリイ。
きっかけは中学時代に同級生だった本田桜が見せてくれた当時人気だったバレーボール漫画、白子のバレーのBL同人誌だった。
恋愛なんてモテテ当たり前。自分は常にその中心にいるフランソワーズから見ると、決して自分は中に入れない世界での恋愛は、非常に新鮮で魅力的に映った。
そして…本田桜ともう一人の友人、エリザベータ・ヘーデルヴァーリと共に結成した同人サークル、【乙女ジャーナル】。
最初は二次創作を描いていたものの、一気に超人気サークルにのし上がり、その勢いを背景に始めたフランソワーズの弟、アーサーをモデルにしたオリジナルのシリーズ【天使シリーズ】が知る人ぞ知る大ヒットに。
今ではむしろそちらの方が有名になりつつある。
最初は男にしてはひどく可愛らしい容姿で、何故か男のストーカーとか変質者とかの類に遭いやすいアーサーの日常を美化しつつ綴っていたのだが、どうせなら男の恋人といる漫画を描きたいっ!…という方向になるのは、BL同人サークルの彼女としては当然のなりゆきだった。
ということで相手役を物色。
アーサーを特に可愛がり愛でているリーダーの桜が鬼畜方向は却下、甘々ハピエンをと強固に主張する中、白羽の矢がたったのが、後輩の同じく同人作家、白猫ことベル・アーゴットの従兄弟のアントーニョ・ヘルナンデス・カリエドだ。
ちょうど同じ大学の同じ学部の同じクラスのこの男の話は従姉妹のベルからよく話を聞いていた。
見た目は日に焼けてて、適度な筋肉のついた均整の取れた体躯に、人懐っこそうな整った顔をしていて、見かけどおりにスポーツは万能。
成績は良いというほどではないが、落ちこぼれる程でもない。
それより何より、明るく面倒見が良い。
これは外面(そとづら)とかではなく、小さい頃からそうだというベルの証言で、まず桜が乗り気になった。
高校まではそれなりに彼女がいた事もあったらしいが、大学になってからは地元大阪から東京へと移ってきたのもあって、モテるわりには今のところはフリーらしい。
こうしてターゲットが決定した。
まずはちょっとした出来事がきっかけで話す機会が出来たので、漫画のモデルになってほしい旨を申し出ると、人の良いアントーニョは快く引き受けてくれた。
もちろんBL漫画だということは言ってない。
そして善は急げということで、その日のうちに自宅に招き、まずはアントーニョ自身のキャラをつかむため、色々なポーズをとってもらってそれを描く。
そのうち頃合いを見つけて絡む相手としてアーサーを連れてきた。
もちろんアーサーは姉が何を描いているのかは知っているので渋るわけだが、そこは両親不在の家で家計を握る姉の職権乱用、食事をネタに脅して屈服させる。
こうして思い切り人見知るアーサーに対してアントーニョは面倒見の良い親分気質を発動。
人見知りのアーサーもなんとなく馴染んだところで、そろそろBLらしい構図をということで、フランソワーズはとりあえず弟の顔にヨーグルトをぶちまけてみた。
アーサーが泣いた。
高校生の男がこれくらいで泣くのか…と呆れたが、そう思ったのは彼女だけだったらしい。
それまでは複雑な顔をしつつも黙って協力してくれていた温厚なアントーニョが怒った。
そして自分のハンカチで汚れたアーサーの顔を拭いてやるアントーニョの姿に、エリザと桜は妄想全開で物も言わずにペンを走らせている。
顔に白いものをこびりつかせて泣いているアーサーを一生懸命慰めるアントーニョ……確かに良い構図だわ…などと感心しつつも、二人が描き終わるまではアーサーに退場されては困るので、プリンを持ってくるからそこで待ってろというと、弟はコクコクとうなづいた。
翌日…さすがにオカシイと思ったらしい。
アントーニョに聞かれて仕方なく漫画がBL漫画であることをカミングアウトしたら、モデルを辞退された。
ここで彼に関しての可能性は終わったかと思ったが、断ると同時にアントーニョがアーサーに協力させていることに関してやめてやってくれと言ってきたので、これはもしかしてなんとかならないかしら?…などと思ったが、なんとかなったようだ。
その時はこれはうちの家庭内の事だからと言われて引き下がっていったが、なんと人の良い彼は諦めてなかったらしい。
アーサーの方に連絡を取ったようだ。
ベルの情報だと、食事やオヤツで脅されているならうちで食べさせてやると言って、ちょくちょくアーサーを自宅に招いて食べさせてやっているらしい。
どうりで最近家で食べない事が多くなったと思ったが、これはこれで美味しいので放置しておく。
このまま間違いが起こってくれないかな~などと期待しつつも様子を見ていたが、そもそもが元々ノンケの二人なわけだから、間違いが起ころうはずもない。
桜はこれはこれでオッケー。足りない分は想像力でという姿勢だったが、もっと過激な図が欲しいとエリザベータが第三の男を連れてきた。
フランシス・ボヌフォワ。
エリザベータのバイト先のレストランのオーナーシェフで、こちらは思い切り男OKウェルカム、ヤル気満々なバイだ。
飽くまでアントーニョとほわほわ幸せ路線を推す桜は猛反対。
会わせて見るだけでも…という言葉にも
「私の可愛いアーサー君をそんなふしだらな遊び人の毒牙にかけるなんてとんでもありませんっ!!!」
と、大人しい彼女にしてはブチ切れ寸前。
あわや【乙女ジャーナル】解散の危機である。
「桜みたいに悠長な事言ってたら夏コミまでに原稿あがんないわよ?」
と、アントーニョの方で進展がないことに焦れるエリザベータ。
それはフランソワーズも同感だった。
そこで桜に内緒でエリザベータと二人、こっそりフランシスを自宅に招いてアーサーに引きあわせて見ることに。
しかしその日、アーサーは特に帰宅が遅かった。
例によってアントーニョの家によって色々食べさせてもらってきていたらしい。
そして…待っている間にエリザベータと変な方向に盛り上がったフランシス。
「店長いつも酔うとアレなのよね~。フランソワーズにも披露してやってっ」
とのエリザベータのリクエストに応えて、酔った時限定の、全裸で股間に薔薇…という格好を披露していた時に、アーサーが帰ってきた。
正直…これで恋愛に発展は無理よね…と、さすがのフランソワーズでも思った。
顔は顎髭がセクシーな大人のイケメンなのだが、惜しいことをした…。
アーサーはさすがにその場で悲鳴を上げたりはしなかったものの、雨に濡れた服を着替えてくると自室にこもったまま出てこない。
何時まで待っても音沙汰がないので、さすがに不審に思って様子を見に行くと、開いた窓から逃げ出した模様。
アレが逃げ出す先なんてアントーニョのとこくらいよね…と思っていたら、本当にそうだったらしい。
アントーニョから週明けまで預かるというメールが届いた。
そして次に大学で顔を合わせた時、激怒したアントーニョに怒られている所を桜に目撃され、こっそりフランシスに会わせていた事がバレて大変なことに。
アントーニョに、これ以上アーサーに何かするなら、同人の事を周りにばらすと脅されて、その時はそのくらい痛くも痒くもないと切り返したが、実際大学の級友に知られるくらいなら、なんとでも沈静化する自信はあるのだが、別の学部にいる従兄弟にバレるのは地味に痛い。
母親の姉の息子3兄弟。
小さい頃から知っているので、フランソワーズの魅力が通用しない数少ない相手だ。
というか…むしろ何度も痛い目に合わされている。
その末っ子が同じ大学にいる。
BL同人誌なんて描いていると知ったら、面白がって親戚中に吹聴するか、もっとひどいとブツを買ってばら撒きかねない。
あの兄弟ならそのくらいの事はきっとやる。
「うちもさ…なんでか知らないけどギルベルトの馬鹿にバレたらしくて…他人様にこれ以上迷惑かけるなら親に言うって…」
フランソワーズの隣でやはりワインを傾けるのはエリザだ。
「親はいまさら痛くも痒くもないだけど、そこから憧れのローデさんにバレたらショックすぎて…」
ため息をつくエリザ。
ローデさんことローデリヒはエリザの従兄弟で音大生。
数々のコンクールで入賞している才能ある若き音楽家で、エリザの意中の人物でもある。
「でも…ここでバレたら痛いって認めちゃったら同人活動下手すれば終わるわよ?
なにしろ…今うちの1番の目玉の【天使シリーズ】はアーサーがモデルなんだから。」
「そうよねぇ…カップリング諦めてこっそり続けようにも、桜怒らせちゃったから、下手するとあっちに【天使シリーズ】の事バレかねないし…。」
二人顔を見合わせてため息をつく。
「その桜さんに活躍してもらっちゃうっていうのはどうかな?
なんならお兄さんも協力しちゃうよ?
【乙女ジャーナル】の一ファンとしてはね、このまま終わっちゃうのは寂しいし。」
二人の正面でニコリと微笑むのはフランシス。
実はこの男、腐男子で、エリザベータがバイトする前からの【乙女ジャーナル】の読者である。
フランシスは
「どういうことです?」
と、そろって首かしげる女子大生二人に、
「大人の知恵ってやつだよ。任せなさいっ」
とパチリと綺麗にウィンクしてみせた。
【黒幕?】Aちゃんを助けたい【味方?】
1:トマト親分
オーラー、題名の通り、助けてやりたい子がおんねん。
結構切羽詰まった状況なんや。
2:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
切羽詰まってんのはわかったけど、これじゃ意味わからん。
スペックと状況よろ。
3:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
お~トマト親分だっ。
前スレもその前も見てんぜ~。
姉ちゃん暴走中か?
4:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
5:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
なんだ、有名人か?
6:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>4:はしゃいでる場合じゃねえっ、俺らのアイドルAちゃんのピンチだぞっ!
>>5: つ これ最初のスレな [[jumpuri:【好きな女は】ホモにさせられそうなんやけど【腐女子やった】 > http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1448065]]
んで、こっちが前スレ[[jumpuri:【姉は変態】家出中だけど外は雨【俺は大変】 > http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1456313]]
7:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>6:サンクス。見てくるっ!
8:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>7:おう、いってら~
9:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>6:わりっ、そうだよな。
>>1:状況説明ヨロ
10:トマト親分
知らん奴もおるさかい、最初から説明すんな~。
まずスペックや。
◯トマト親分:俺。大学2年生。勉強△、スポーツ◎。容姿はまあまあええらしい。Aちゃんの保護者(のつもり)
◯Aちゃん:高校二年生。童顔(下手すると小学生に見えることも)。
まつ毛めっちゃ長くて、おめめもぱっちり、色白ぅて、ほっぺぷにぷにで、めっちゃかわええ。人見知りで照れ屋さん。天使マジ天使やで。
可愛いモンも好きなんやけど、はっきり言ってAちゃんより可愛いモンなんてないわ。
お菓子大好き。料理の腕は壊滅的。せやけど俺が作ったメシや菓子食べてる時のほわほわっとした顔はめっちゃ可愛いから問題なし。
◯紅眼:俺と同じ大学の2年生(学部は別)。顔はクール系なイケメンで、成績めっちゃええし、頭もめっちゃええんやけど、ちょお厨二病ぽぃとこある。Aちゃんの保護者仲間や。
◯Fちゃん:Aちゃんの姉ちゃん。俺と同じ大学の二年生(学部もクラスも一緒)。めっちゃスタイル良くてべっぴんさん。色っぽいタイプ。せやけど腐女子。有名な同人サークルの作家さんらしい。
◯Eちゃん:Fちゃんの親友で腐女子&サークル仲間。俺らと同じクラス。スタイル良くてべっぴんさん。りりしいタイプやな。紅眼の従姉妹。
◯Sちゃん:Fちゃんの親友で腐女子&サークル仲間。俺らと同じクラス。大人しくて小柄で可愛いタイプ。Aちゃんの事可愛がっとるらしい。今回の密告者(?)
◯変態男:マジ死ねやっ!Aちゃん狙っとるクソヒゲ。変態。露出狂。
11:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
Aちゃんのスペックがパワーアップしてる件…(・∀・)
12:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
さりげなくFちゃんのスペックから俺の好きな子が消えている件…(´・ω・`)
13:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>10:紅眼って兄貴の事?
14:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
美人姉妹の狭間で揺れ動く男の話ってことでおk?
15:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>14:Aちゃんは世界で1番可愛い男の子だw
16:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>15:まじかっ(@_@;)
17:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
>>16:マジだっ!本来ノンケの俺らスレ住人の心をザクっと鷲掴みにしていった伝説的アイドルだっ。
18:トマト親分
>>12:相変わらずべっぴんさんやとは思うんやけどな…Aちゃんに対するのとか見とると、最近は好きなのかどうかわからんくなってきてしもた(´・ω・`)
>>13:そうやで。自分らが兄貴言うとったやつな、紅眼。あれ以来Aちゃんのことでよく一緒におんねん。
18:トマト親分
ということで、前スレ見とらん奴に説明するな~
俺大学2年。同級生のFちゃん好きやってん。
で、ひょんな事からFちゃんにFちゃんらが描いとる漫画のモデルやってくれへんか言われてFちゃん家行ったんや。(結局BLやってわかって断ったけどな)
で、そこで俺の相手役として出会ったのがFちゃんの弟のAちゃん。
Aちゃんは親御さん外国で姉のFちゃんと二人暮らし。
Fちゃんが財布握っとるから食事やオヤツで脅されて言う事きかされててん。
で、そんなんで脅されてあんなことさせられるんやったら、俺んとこで食わしたるから寄ってきって言って、それからAちゃんは俺んとこでちょくちょくメシやオヤツ食べてくようになったんや。
これが最初のスレな。
20:トマト親分
次スレ立てたんは家出中やったAちゃんやねん。
Aちゃんはその日も俺ん家でメシ食うて帰ったんやけど、家にはFちゃんが俺の代わりにBL漫画のAちゃんの相手役にって連れてきた変態男がおったんや。
スペックにも書いたんやけど、Aちゃんが帰って来た時には全裸で股間に薔薇の花つけとったんやって。
もうAちゃんパニックや。
着替えてくる言うて部屋戻って、そのまま窓から逃げ出してん。
で、外は雨やしどないしよって思って、どこか雨宿りできる場所ないか言うて、スレ立てしたんや。
俺んとこ電話してくれたら迎えにくらい行ったるのに、Aちゃんこれ以上迷惑かけられへんて言うて黙っとったんやで(´;ω;`)
もうその場面思うたら親分泣けてくるわ。
21:トマト親分
その時そのスレにおって、Aちゃんに色々アドバイスしてくれたんが、兄貴こと紅眼な。
で、スレ住人の一人が、これは俺のスレで話してたAちゃんやないかって俺のスレで俺に知らせてくれて、俺が迎えに行ってとりあえずめでたしめでたし。
紅眼も実は同じ大学の学生やってわかって、後日顔合わせしてん。
ここまでが次のスレな。
22:トマト親分
で、ここからが本番や。
週末やったしそんな状況で返すの怖かったから日曜の夜までうちで預かって、日曜の夜中に家に返したんや。
で、月曜の朝、Fちゃんにガツン!と怒ったった。
でもAちゃんに今度こんな事させたら腐女子で同人誌描いてるのバラすでって言うたんやけど、全然平気や言いよったんや。
まあ…とりあえずそれは置いておいて、紅眼ともその日会う約束しとったんで、昼に会うて、Aちゃんのこと、その日の朝のFちゃんのこととか話したら、紅眼からはFちゃんの同人仲間のEちゃんの方に働きかけてくれる言うんで、任せたんや。
それで紅眼と二人、紅眼は実家やけど俺一人暮らしやから、放課後はなるべくAちゃん家に帰さんでええように、どっちかが俺の家でAちゃんにオヤツ作ったったりしてな。
まあそのくらいしかできひんかってんけどな。
23:トマト親分
しばらくはそんなんでプチ平和みたいな感じやってんけどな、昨日Aちゃんからいきなりメール来てん。
もううちには来んて。
紅眼んとこにも同じような内容のが来たらしいわ。
24:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
いや、それ単に本当に飽きたんじゃね?
25:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
そこでしつこくつきまとったらそれこそ、【しつこい男に付きまとわれてます、助けて!】ってスレ立ちそうじゃんwww
26:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
それこそ彼女でも出来たんじゃね?普通に考えたら野郎ん家より彼女の家の方がいいだろw
27:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
トマト、ちょっとヤンデレ入ってね?wwww
28:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
お前らっ!!俺らのAちゃんはそんなヤツじゃねえっ!!!
今笑った奴っ!みんなトマト親分に土下座しやがれっ!!!
29:トマト親分
>>28:ありがとな。
>>24-27:俺も最初はそう思ってん。Aちゃんかて高校生やし、大学生の俺らといるより同世代で一緒にいて楽しい奴でもできてんかなって…。
めっちゃ寂しいけどな、Aちゃんがそれで楽しいならしゃあないかって、そのメールもろた日の夜、紅眼と二人で保護者卒業酒盛りしててん。
30:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
親分、兄貴……・゚・(つД`)・゚・
31:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
さっきトマト親分馬鹿にしたやつっ!謝れっ!マジ謝れっ!(´;ω;`)
32:以下、名無しに変わりましてノンケがお送りします
二人がAちゃんのことどんだけ大事にしてたか知りもしねえくせに、いい加減な事いうなっ!(TOT)
33:トマト親分
まあええねん。俺らは好きでやってたことやしな。
ほんまにAちゃんが俺らより一緒にいて楽しい相手できたんやったら、祝福したろって二人で言うとったんや。
せやけど、その日の夜な、いきなり知らん番号から電話が来てん。
誰やろ?思うて出てみたら、なんとSちゃんからで、Sちゃんめっちゃ切羽詰まった様子で
『A君、助けてあげて下さいっ!!
Fちゃん達から守ってあげて下さいっ!!お願いしますっ!!!』
って…。
正直びっくりしたわ。
SちゃんはFちゃんの友達で、何より同じ同人サークルの腐女子仲間やしな。
でもそういえば俺が変態男の事でFちゃんに怒っとった時、Sちゃんその事知らへんかったみたいで、顔色変えとったしな。
で、事情聞かせてって言うたら、会って話したい言うんで、紅眼もおったし、近くのファミレスで落ち合う事になったんや。
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